令和2年SMI雑感


7月 「君子は人の美を成す」
6月 「今年の新茶はあまり美味しくないんですわ」
5月 正しい「問い」こそが答えだ!
4月 困っても困ったらあかん!
3月 体内に同居する名医の活かし、コロナに対峙する

2月 「SMIを聞いて涙が止まらなかったんです」
1月 SMI×智の巨人ドラッカー=ONE TEA


令和元年(平成31年)SMI雑感へ
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《令和2年7月》

「君子は人の美を成す」

 今期のビジネス塾で学んでいる「マネジメント」の 父と言われるドラッカーは、徹底して人の長所を伸ばし活用することがリーダーシップであると説く。
 「日本に来たドラッカー」(※山下淳一郎著)には、ドラッカーのその考えの徹底ぶりを語るエピソードがある。

 【ドラッカーが、コンサルティング先の会社の食堂で昼食を取っていた時のことだった。偶然、経営者の会話が聞こえてきた。その会話は、部下の至らない点についてだった。 ドラッカーは、この人たちと仕事をするのはよそう、そう思った。ここでも、自分の体験を紹介しつつ、次のように語った。

 人の短所を挙げたところで何も始まらない。人は、長所を活かして初めて成果を上げることができる。多くの会社が行っている評価は、ただ人の欠点を挙げているだけだ。ある銀行の頭取は、幹部125名の名前が書かれた組織図を常に持ち歩いていた。その組織図を見せてもらうと、一人ひとりの名前と一緒に一人ひとりの優れている点が書かれていた。私は頭取に、「なぜその組織図には人の短所は書かれていないのですか?」と、あえて聞いてみた。頭取は、「欠点はみんなが言ってくるから、その人の優れているところさえ知っていればいい」と答えた。これが成果を上げる人のやり方だ。成果を上げる人は、人の欠点を取り上げない。人の欠点に目を塞いでいるということではない。成果を上げようと思えば、人の優れている点を生かすしかない。本来、組織の目的は、人の優れている点を発揮するためにある。】

■君子は人の美を成す
論語に「君子は人の美を成し、人の悪を成さず。」(※成功する善きリーダーは人の長所と美点を見つけ出し、それを伸ばし、大成させていくものだ)とある。これは2500年前に孔子が語った言葉だが、ドラッカーの考えそのものだ。もっとも、ドラッカーは東洋思想にも造詣が深く、企業における倫理の実践は論語が最も親和性があることも説いている。これはまた正に、2021年大河ドラマの主人公となる渋沢栄一の【右手にソロバン、左手に論語】とつながる。

■監督と友達、しかしチームは強く成った
 先日のSMIビジネス塾に、長年参加されているWさんが、市内の有名校の剣道部で活躍されたお子さん二人の話をされていた。
 上の娘さんが入部した時は鉄拳指導の時代で、親の前でも殴る蹴るといった指導が日常茶飯事だった。ところが息子さんが剣道部に入ったときは、同じ監督なのに全く変わって、長所を対話によって伸ばす指導になっていた。Wさんは「今の指導の方が子供たちは成長しているようですね」と言っておられる。

■褒めちぎる自動車教習所
 三重県伊勢市に生徒を褒めちぎることで業績を伸ばしている南部自動車学校がある。何せ、この自動車学校はすごい。S字カーブを脱輪しようが、エンストしてしまおうが褒めぬく。「脱輪したけどブレーキはきちんと掛けることができた。素晴らしいですね」「エンストはしたけど、確認をきちんとできて良かったですよ」といった調子だ。叱る教習から褒める教習にして、少子化にもかかわらず生徒は増え続けている。合格率も上がった上に卒業生の事故率は50%も減少した。正に人を認め褒めることは一石何鳥にもなっていて、悪いことはほとんどないという。

■評価によるモティベーション
 SMIのEMPプログラム(経営強化プログラム)に、「あるチームメンバーの仕事の結果が、間違いや手抜かりに見えた時、叱ったり注意を促したりすると返ってモティベーションを落としてしまうことも多いものです。そうした時はアプローチを変え、間違いには触れず、否定的な言葉はやめて褒めることに心を砕いてみます。この方法が一見時間がかかるように見えますが、他の方法よりずっと効果的なことが多いものです」とある。

 素晴らしい影響力を持った先人・リーダーは結局、人の美点を引き出し、自分自身の目標である組織の目標を達成していった。そうしたリーダーを孔子は『君子』と言った。
 私も、褒めること、肯定的アドバイスをより磨き、人の美点を引き出す「君子」に一歩でも近づきたいものである。   SMI 小杉(2020/7/27)

《令和2年6月》

「今年の新茶は、あまり美味しくないんですわ」

 今年のSMIビジネス塾では、ドラッカーを学んでいる。ドラッカーは徹底して、自らに問い、考えることを説く。そして自社の強み、社員一人一人の強味の発揮が会社の繁栄に最も重要だと言う。今のコロナ禍にあって、多くのクライアントが自社の強味を生かした生き方によって、この逆境をモノともせず頑張っておられる。

■「今年の新茶はあまり美味しくないんですわ」
 新潟市内に30年来のお付き合いの御茶屋さん(※SMIクライアント)がある。先代からのお付き合いで、今は息子さんが継いでおられる。この店の強味は商売において最も大切な「信頼」を得るための「正直」さだ。これまでこのお店で、お茶関係の商品は全て買っているのだが外れたことがない。 今まで買った全ての商品が 価格以上の価値を感じさせてもらっている。

先日、店に立ち寄った時のこと。おばあちゃんが店に入ってきて新茶を求めた。そうしたら店主は「今年の新茶はあまり美味しくないんですわ。天候不順で味が今いちなんですわ」とハッキリと言う。私は少々びっくりした。並べている商品なのに、そこまでハッキリと言うものだろうかと。しかし、それでもそのおばあちゃんは新茶を買っていった。それを見ながら、昔の人が言った「正直者の頭に神宿る」という諺を思い出していた。コロナ禍にあってもこの店は「小杉さん、こうした時期なんであまり大きい声では言えないんですが、うちは今年売上げがとっても良いんです」と言える理由がよく分かった気がした。

■「40万円も使ってくれたんです」
 小千谷市にトンカツ専門のレストラン(※SMIクライアント)がある。ご多分に漏れずコロナ禍で苦戦を強いられている。しかしこの店の店主はいつも前向きでニコニコされていて、お会いするとこちらも穏やかな気持ちにして下さる。

 先日久しぶりにお寄りしてみたら「いや小杉さん。大変だけどまた有り難いことも沢山あって」と言われた。「皆さんが心配して下さり、会社ぐるみで注文下さったり、必要ないのでは、と思うような量のオードブルを取って下さったり、また中には5月だけで会社の福利厚生ということもあったようだが、40万も使ってくれた会社の社長もいて救われました」と言っておられた。
 
 以前何度かこのお店で主催されたゴルフコンペに参加し、こんな楽しいコンペはないなと思ったのを思い出していた。このトンカツ店では、店主の人を大切にする姿勢、そして前向きで肯定的な生き方が店を支えているんだなとあらためて感じさせてもらった。

■「仕事を断らねばならない状況に・・・」
 このコーナーで何度か紹介させて頂いている柏崎の建築板金のI社はコロナ禍にあって、さすがに4月から仕事がめっきり減ってしまうのでは、と予想していた。しかし全く反対で、どう仕事をこなしていくか、これ以上仕事が増えたら断らなければならないといった、他が聞いたら羨ましいという状況になっている。

 この会社は今年で20年、「企業は人なり」という考えで、社長以下社員全員SMIイズムに触れ続けてきた。また、3年前より事業を継承した若社長が「県内1のきれいな会社」を目指し、『凡事徹底』を実践してきた。そうした努力の結果が、色々な所に現れてきている。 
 女性役員のK常務は「現場の近所の人が、うちの職人の仕事ぶりを見ていて『うちの仕事もやってもらえますか』と依頼してくるケースが多いのです」と仰られた。理想的な営業方法と言われる「営業しない営業」がそこにあった。

 I社は徹底してSMIを通し、人材育成に力を注いできた。正にその努力がこのコロナ禍において花開いたと感じた。
 ドラッカーは説いている。「伸び悩む会社は、部下をどう管理するかに心を悩ませている。伸びている会社は、部下の優れた点を見出し、部下が縦横無尽に動けるように心を砕いている」と。
 SMIの『成功の五原則』の第4原則「自信」には「挫折感をはね飛ばしながら、あらゆる行動を起こして下さい。欠点に関わることなしに長所に没頭し、弱点に関わることなしに能力に集中することです」と、ある。

 100年に一度と言われるコロナ禍にあっても、そうした多くのクライアントの生き方に触れさせて頂き、生き方を整え、自己を知り、自己の強味に磨きをかけ、果敢に行動していったなら、必ず道は開けると実感させてもらう昨今だ。 SMI 小杉(2020/6/26)

《令和2年5月》

 正しい「問い」こそが答えだ!

 新型コロナウイルスは、人間の生き方を大きく変えようとしている。こうした変化の時に正しい道を選んでいくには、自分にどういう「問い」をするかが重要な鍵となる。 
 このコロナ騒動で各国のリーダーの対応が注目されている。「このコロナから国民をどうしたら守れるか」と自らに「問う」リーダーと、「このコロナの対応をどう選挙に生かそうか」と「問う」りーダーでは全く対応が違っている。そしてその結果も大きく違うものになっている。
 私は数千回のセミナーや塾を経験してきた。そうした経験で思うことはメンバーからでた「質問」「問い」でそのメンバーの理解度とレベルが分かるということだ。
 この「問い」の重要性は、真理や普遍性を語ろうとした多くの先人が必ず説いていることでもある。

■ドラッカーの「問い」
 ドラッカーは「一番重要で尚かつ難しいものは正しい答えをみつけることではない。正しい問いをみつけることだ」と説く。
 会社が上手くいくかどうかは、経営者が時代の変化の中でそれに沿った正しい「問い」ができるかどうかだと言う。間違った問いをしている限り、一見正しく見える答えであっても、時と共に必ず会社を衰退させる。
 ドラッカーは経営者に、会社が存在する限り次の5つの問いを続ける必要がある、と言う。
 第1の問い『我々の使命は何か』
 
第2の問い『我々の顧客は誰か』
 第3の問い『顧客にとっての価値は何か』
 第4の問い『我々の成果は何か』
 第5の問い『我々の計画は何か』

■小林秀雄の「問い」
 近代批評を確立した小林秀雄は、明治大学で10年ほど教鞭を執った。小林は学生達に「正しい『問い』をしなさい。正しい『問い』ができたなら、もう答えが出たようなものだ」と語っていたという。学校のテストの答えと違って、経営や人生においての答えに正しい答えなどはない。より良い成果に繋がる「問い」かどうかがあるだけだ。とすれば、この小林の言葉の通り、正しい「問い」をしていたなら善き人生が送れる可能性が高まることは間違いないと思われる。

■SMIプログラムの「問い」
 SMIプログラムは自己対話のプログラムだ。答えは決して提供してくれない。それをあるクライアントは「SMIプログラムは何も教えてくれないプログラムですね」と言い、SMIを称して「完全自律・独学プログラム」と言われた。
 SMIの基本プログラム(DPMプログラム)は各レッスン修了後に必ず1つの「問い」がある。レッスン3「成功とは何か」第5日目の「問い」は「今日のレッスンで、モティベーションとは実現されるという信念を伴う期待に支えられた欲望のことと知りました。現在、私を一番強く行動へと駆り立てている欲望は何か?」この「問い」に答えはない。しかし、それを自分に問いかける人は必ず成長していく。

 トータルパースンを目指すSMIにおいては、「問い」は人生の各分野での「問い」が必要だ。金銭をどう定義するか、何を手放し、何を手にするかという経済面においての「問い」。自分の強味は何か、その強味を生かして社会にどう貢献することができるだろうかという社会面での「問い」。そして、家族は私がどう存り、どう振る舞うことで幸せを感じてくれるのだろうかといった家族面での「問い」。それらの「問い」を続けていく限り、このコロナ騒動の渦中にあっても、より善い成果に近づけることは間違いない。
 今日もまたSMIプログラムに触れ、より善き成果のため自らに正しい「問い」かけをしていきたいものである。 SMI小杉 (2020・5・26)

《令和2年4月》

 困っても、困ったらあかん!

 人は苦しい時、言葉を求め、言葉に救われる。SMIは言葉のプログラムだ。成功者のプログラムではあるが、人を救ってくれる言葉がちりばめられていて、人間救済のプログラムとしても活用することができる。

■受けとめ方で人生は決まる
 今、新型コロナ騒動の中、人は自分を救ってくれる情報や言葉を求め、ネットを観、本を読む。先日ネットを観ていたら、「人を救う世界のリーダー達の言葉」という中に、ヒラリー・クリントンの言葉があり、心にとまった。 『充分に生きていれば、人生で起きることの大半は自分のコントロール外にあるということが分かってくる。でも、それに対してどうレスポンスするかは、自分のコントロール内。そこを忘れないように生きているわ』

 これは、一言で言えば、「その人の受け止め方で人生は決まる」ということだ。ポール・J・マイヤーは「心構えがすべてだ」と言った。心構えとは、不都合に起きてくる人生の事象を、その人がどう受け止めレスポンスするかに最も端的に表れる。それがポール・J・マイヤーもプログラムを通して言いたかった重要な考え方だ。だから【あなたの真の価値は、他の人にあなたが何を成しているかで決まるのではない。他の人達があなたに対して成したことに対して、あなたがどうレスポンスするかによって示されるのです】(※DPM レッスン4より)と、説いた。

 では、この未曾有の危機と言われる、この新型コロナ騒動をSMIクライアントとして、どうレスポンスし乗り切っていけばよいのだろうか。

■困っても、困ったらあかん
 パナソニックの創業者で、SMIのクライアントでもあった松下幸之助には、危機の時にどう対処すべきか、というヒントを与えてくれるエピソードがたくさんある。

『東京にある松下電送がファクシミリを作り始めた頃のことです。新商品が軌道に乗らず、木野親之社長は悪戦苦闘していました。
 そんな時、幸之助氏から呼ばれ、何事かと大阪門真の本社へ駆けつけました。幸之助氏からは「困っても、困ったらあかんで」と言われたというのです。ファクシミリという新しい商品を開発し、販売を軌道に乗せていくのに、問題は山積みしていました。幸之助氏はそのことをよく知っていて、困るようなことはいっぱいあるやろう、しかし、それは外的なことや。それに対して困ると思うか、思わないかは君自身の心の問題や、と伝えたかったのです。

 つまり、困ったことに対して、他人や環境という外的現象に自分の心が振り回されたらあかん、ということなのです。困ると思えば、益々八方塞がりの困った状況になり、困らないと腹をくくれば、そこから解決していくための道が見えてきます。そのことを苦闘している木野社長に伝えたいために、わざわざ東京から来阪を求めたのです。そして帰りの飛行機の中で、木野社長の心は晴れ晴れとしたものになっていてヤル気が漲っていたというのです。』(※田中得夫著「成功の道しるべ」より)

 これは、コロナ対策においても全く同じだ。先ずは冷静さを保ちながら自分の立っている位置を確認する。そして今、自分ができること、できないことを明確に整理し、リストアップすることだ。それだけでも冷静さを保つ大きな効果があるものだ。つまりは困っても困らない状態になっていく。

■どんな時でも大丈夫
 長年のお付き合いの建設業を営むIさんとは、毎年暮れに山形の米沢興譲教会で学ばせて頂いている。Iさんは数年前に、女性従業員の不正経理によって、数千万円の損失を計上し、県内の有名経済雑誌にも大きな記事として書き立てられた。一歩間違えば廃業しなければならないという状況に陥った。しかし、そういった状況の中でも不安にならなかったと言う。自分を救ったのは1つはSMIイズムに触れ続けたこと、2つ目は教会の田中牧師(SMIクライアント)より、何度も学んでいた「どんな時でも大丈夫!」という言葉だったと言う。

 Iさんは毎日SMIを聞き、田中先生の講演CDを聞き、1日に何度も何度も「どんな時も大丈夫!必ず道は開ける」と繰り返しアファームした。そうした姿勢を貫く中で、また不思議と仕事は好転していった。そしてその後、そうした危機をバネとして全社一丸となって信用を回復し、県内でも有数の優良企業となった。

 SMIクライアントの皆さん。SMIの力を最も活用できる絶好のチャンスが到来しました。こうした危機の時代であればこそ、SMIの言葉があなたを勇気づけ、周囲の人をも勇気づけます。この時代をSMIプログラムをあらためて見直す機会として頂けたら幸いです。

 最後に私の好きなプログラムの言葉を一つ紹介させて頂きます。「夢を持ち、明日に向かって希望を持つことで、将来の恐れの全てが消え去るのです」ポール・J・マイヤー                           (SMI小杉) 2020/4/26

《令和2年3月》

身体に同居する名医を活かし、コロナに対峙する  

 今、世界がコロナ騒動で混沌としている。コロナも自然の脅威とすれば、自然への畏怖を忘れた人間への警告ともとれる。SMIのクライアントとして何をすべきかと問い続けると、自分を、また、組織を変える良きチャンスと観ることができるようになる。

■人間の身体には『名医』が同居する。
 個人のレベルで、今回のコロナウイルスとどう向き合ったら良いのかを考えると、できるだけ感染を防ぐこと、そして万が一感染したときには重篤化しないようにすることだ。
 それには免疫力が鍵となる。免疫力は体内で分泌される酵素やホルモンによるといわれる。私はそれを、我々の体内にはそれらを調整し、味方とするための名医(潜在能力)が同居していると考えている。そして、その名医(潜在能力)に活発に行動してもらうにはどうしたら良いかを考え、実践していくことだ。

■体内の名医(潜在能力)は良き生活習慣で活性化する
 以前にこのSMI雑感で、現在のスポーツ界で成功するリーダーは必ず「生活力」の大切さを知り、チームとして実践していると書いた。この「生活力」とは、良き生活習慣を築くことである。今年の箱根駅伝で5度目の優勝を果たした青山学院の原監督は、監督に就任した当初、乱れていた学生の生活を徹底して正しい生活にすることから始めたと言われる。「生活習慣」を正していくことは、態度が変われば行動が代わり、行動が変われば、性格も変わる(心構えが変わる)ではあるが、正しい生活習慣によって、体内の免疫力が上がり、病気にならない身体を作ることにもなる。

 私は2年前より、ある経営者の話から学ばせていただき、毎晩9時過ぎ、10時過ぎとなっていた夕食を必ず8時前に済ませることにした。驚いたことにその生活が習慣となり始めた3ヶ月後には、毎朝必ずと言って良いほどあった逆流性の胃炎が全くなくなったのである。食事時間の習慣を1時間半変えただけで、体内の名医(潜在能力)が働き出し、全く薬の必要のない身体にしてくれた。

■体内に同居する名医(潜在能力)を喜ばせる実践
 体内の名医(潜在能力)を喜ばせるための活動はいたってSMI的である。

@積極的心構えで生活する
 積極的・肯定的な言葉の代表である「できる」といった言葉を使っていると、ノンアドレナリンやドーパミンというホルモンが出て、心身を高揚させ、免疫力が上がる。また、やる気を引き出す言葉を上手く使っているリーダーの部下は、テストステロンというやる気と関係するホルモンが良く出ているともいわれる。

A上機嫌に、そして笑顔で生活する
 昔の人は「笑う門には福来たる」と言い、笑って生活することの大切さを説いた。そして現代医学も笑うことと免疫力の関係を調査し研究し、笑って生活することが免疫力向上に大きな力を発揮することを証明している。
 1991年、吉本興業の「なんばグランド花月」での「笑いの実験」において、19人の被験者のうち7割以上の人にNK細胞の活性度と免疫システムの向上があったという実験結果が報告された。また1995年、日本医科大学の吉野槙一教授は、病院に林家木久蔵師匠を招き、リウマチ患者に対する笑いの実験を行った。その結果、わずか1時間の落語で26人中22人に顕著な改善がみられた。中には、それから3週間も全く鎮痛剤がいらなかったという例もあったという。

B良き人間関係を保って、生きがいを持って生活する
 この世で一番のストレスは人間関係といわれる。逆にSMIでは「生きがいは人間関係によって生まれます」と説く。最新の科学の研究によって「見つめ合う、語り合う、触れ合う」と言うことで“心地よい”と感じるときに出る(幸せ)ホルモン、オキシトシンの分泌が促進されることが分かっている。
 コロナ騒動の渦中にあっては「語り合う」「触れ合う」は難しい。そこで「見つめ合う」というアイコンタクトを上手に使い、良き人間関係をつくり、免疫力を上げていきたいものである。

 そうしたことを総じて考えていくと、結局は、SMIが最終的な目的として定義しているトータル・パースンを目指した生活を送ること、となる。あらためてコロナ騒動にあって、トータル・パースン(全人格)を目指している人の日常生活はどういうものか、あらためて考えていきたいものだ。(SMI小杉) 2020/3/25

《令和2年2月》

「SMIを聞いて涙が止まらなかったんです」


 過日のSMIビジネス塾で、5年間皆出席のIさんが「私はSMIのDPMプログラムを採用し、初めて聞いたとき、涙が溢れてきて止まらなかったんです」と言っておられた。クライアントで、何人かの方が同じ事を言っている。私もいくつかのSMIプログラムで同じ経験をした。

■人は真・善・美に触れた時感動し、涙する

 人間は、真・善・美に触れたときに感動し、涙が止まらなくなるのだと思う。真(真理)・善(倫理)・美(芸術)といった人間の理想、普遍性に触れたとき、一人ひとりの心の奥深くにある共通潜在意識を通して、その魂がその言葉にハーモニーし反応するのだ。

 11年前に、ドラッカーの「マネジメント」を高校野球のチームに応用する、という物語でミリオンセラーになった『もし高校野球のマネージャーがドラッカーの【マネジメント】を読んだら』(※『もしドラ』岩崎夏海著)の最初に、主人公の「みなみ』がそうした経験をする場面がある。

『その瞬問、みなみは電撃に打たれたようなショックを覚えた。そのため、思わず本から顔をあげると、しばらく呆然とさせられた。しかし、やがて気を取り直すと、再び本に目を戻し、その先を読み進めた。すると、そこにはこうあった。
 「・・・。マネジャーの仕事は、体系的な分析の対象となる。マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。(※ドラッカー著「マネジメント」)

 みなみは、その部分をくり返し読んだ。特に、最後のところをくり返し読んだ。
 −才能ではない。真摯さである。
それから、ポツリと一言、こうつぶやいた。
「……真摯さって、なんだろう?」
 ところが、その瞬間であった。突然、目から涙があふれ出してきた。
 それで、みなみはびっくりさせられた。自分がなんて泣くのか、よく分からなかったからだ。しかし、涙は後から後からあふれてきた。それだけでなく、喉の奥からは嗚咽も込みあげてきた。おかげでみなみは、それ以上に本を読み進めることができなくなってしまった。・・・・・しばらくさめざめと泣き続けていた。』

 主人公は真摯さという言葉の意味さえよく分からないのに、その言葉に反応し涙を流す。正に主人公のみなみの魂が真理の言霊に触れハーモニーしたのだ。

■現代人の問題は考えなくなったこと

 
現代人の最も重大な問題は、”考える事”をしなくなったことにあると言われる。多くの人が、ただ情報や、知識を集めることに腐心し、それを考えることと勘違いしている。
 単なる”もの知り”を特に嫌ったといわれる江戸時代の儒学者本居宣長は「考えることはその対象と交わることだ」と言った。私の敬愛する文筆家の池田晶子は「世界とは思考である。存在とは思考である。その意味での存在の真実を把んだと、その都度はっきりと感じ取るのだ。妙な言い方だが、考えるとは存在と交わる、存在と交情する、存在と恋愛関係に入るようなものではないだろうか」と説く。SMIプログラムは「自ら考え、自ら行動し、その結果に責任を持つ」というパーソナルモティベーションのプログラムだ。特に自ら考えることが鍵を握る。ここで言う”考える事”は、正に宣長や池田が指摘する“考える事“だ。

 SMIプログラムに触れ、涙したさんは「もしドラ」の“みなみのように、SMIで真理の言葉に出会い、その中に自分の人生において、考え、交わるべき言葉を発見し、涙したのだ。

■SMIは自ら考えるためのプログラム

 SMIプログラムは、その真理の言葉と人が、考え、交わるように作られている。プログラムの最も重要な鍵となっている「行動計画」は常に、自己との対話を要求し、真実の自己であれと、導いていく。そして「音」による真理の言葉を『間をおいた反復』によって、日々に触れ、交わることで、自己の奥深く眠っていた潜在力が引き出されていく。

 SMIは虚心になって進めていくと、必ず自分自身で考えるようになり、対象と交わるようにできている。だからこそ、どんなに激しく大きく変化する時代にあっても、深い洞察力が開発され、パーソナル・モティベーションを駆使し、そうした変化をもチャンスに変えていくことができるように成っていく。 (SMI 小杉)  2020/02/20
《令和2年1月》

SMI× 知の巨人ドラッカー=ONE TEAM

  新年おめでとうございます。本年がSMIクライアント各位にとって実り多き年となることを祈念致しております。

 さて、今年で18年目に入ったビジネス塾は「SMI×ドラッカー=最強チーム」でSMIイズムを土台として、方向が全く定まらない時代にあって、それを乗り切っていくためのドラッカーによる組織作りを学んでいく。
 ドラッカーは経営学者だったが、法学者・思想家・哲学者・社会生態学者(※ドラッカーは好んで使っていた)・コンサルタント、等々とも言われ、95歳で2005年に他界するまで、多岐にわたり世界中で活躍した。

■ドラッカーはヒトラーの恐怖を人々に訴えた

 ドラッカーはオーストリアのウイーンで生まれ育った。22歳から23歳の時、ドイツのフランクフルトで新聞記者として働いていた。その時台頭しつつあったヒトラーにインタビューした。何度もインタビューする中で、ヒトラーの狂気にいち早く気付いたドラッカーは周囲の人々やマスコミ、政治関係者にそれを伝え訴えた。しかし、そうしたドラッカーの声に耳を傾ける者はいなかった。ドラッカーはイギリスへ逃れる。この決断が2〜3ケ月遅れていたら、ユダヤ系の両親を持つドラッカーはアウシュビッツに送られていた可能性が高かったとも言われている。多くの識者がヒットラーの本質が見抜けず、取り込まれていってしまう中で、弱冠22歳にしてヒットラーの本質を見抜いた洞察力には驚かされる。

■「マネジメントの父」ドラッカー

 ドラッカーは「マネジメントの父」といわれる。それはヒットラーとナチスの経験がドラッカーにマネジメントの重要性を芽生えさせた。そして成果を上げる『マネジメント』こそが全体主義(独裁)から社会を守る唯一の手段だと考えるに至った。
★【自立した組織をして、高度の成果を上げさせることが、自由と尊厳を守る唯一の方策である。その組織に成果を挙げさせるものがマネジメントであり、マネジメントの力である。成果を上げる責任あるマネジメントこそ全体主義(独裁)に代わるものであり、我々を全体主義(独裁)から守る唯一の手立てである】

■“真摯さ”こそがマネジメントの土台

 ドラッカーが、リーダーとして絶対に欠かせない資質として繰り返し述べていることは“真摯さ”だ。この言葉は、マネジメントの実践においては強調しても、強調しすぎることはないようだ。
★【判断力が不足していても、害をもたらさないことはある。しかし、真摯さに欠けていたのでは、いかに知識があり、才気があり、仕事ができようとも、組織を腐敗させ、業績を低下させる。真摯さは習得できない。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身に付けることはできない。真摯さはごまかしがきかない。一緒に働けば、その者が真摯であるかどうかは数週間でわかる。部下達は、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどのことは許す。しかし、真摯さの欠如だけは許さない。そして、そのような者を選ぶマネジメントを許さない。】

 ドラッカーを長年学び続けていると、『組織とマネジメント』を考える上で、一つ一つの言葉の重さと、深さに驚かされる。“汲めども尽きぬ泉の如し”という観がある。 そして、それがドラッカーとの親和性の高いSMI(個)とがかけ合わさったとき、1+1が100にも、1000にもなっていくこととなる。今年一年、SMIビジネス塾での学びが楽しみだ。

 雪のない新春、少し寂しさも感じながらも、朋友と共に学べることの喜びと、新しい年への期待で胸が高鳴るのを覚える。 (SMI 小杉)  令和二年初春


 
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