令和2年SMI雑感

3月 体内に同居する名医の活かし、コロナに対峙する
2月 「SMIを聞いて涙が止まらなかったんです」
1月 SMI×智の巨人ドラッカー=ONE TEA


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《令和2年3月》

身体に同居する名医を活かし、コロナに対峙する  

 今、世界がコロナ騒動で混沌としている。コロナも自然の脅威とすれば、自然への畏怖を忘れた人間への警告ともとれる。SMIのクライアントとして何をすべきかと問い続けると、自分を、また、組織を変える良きチャンスと観ることができるようになる。

■人間の身体には『名医』が同居する。
 個人のレベルで、今回のコロナウイルスとどう向き合ったら良いのかを考えると、できるだけ感染を防ぐこと、そして万が一感染したときには重篤化しないようにすることだ。
 それには免疫力が鍵となる。免疫力は体内で分泌される酵素やホルモンによるといわれる。私はそれを、我々の体内にはそれらを調整し、味方とするための名医(潜在能力)が同居していると考えている。そして、その名医(潜在能力)に活発に行動してもらうにはどうしたら良いかを考え、実践していくことだ。

■体内の名医(潜在能力)は良き生活習慣で活性化する
 以前にこのSMI雑感で、現在のスポーツ界で成功するリーダーは必ず「生活力」の大切さを知り、チームとして実践していると書いた。この「生活力」とは、良き生活習慣を築くことである。今年の箱根駅伝で5度目の優勝を果たした青山学院の原監督は、監督に就任した当初、乱れていた学生の生活を徹底して正しい生活にすることから始めたと言われる。「生活習慣」を正していくことは、態度が変われば行動が代わり、行動が変われば、性格も変わる(心構えが変わる)ではあるが、正しい生活習慣によって、体内の免疫力が上がり、病気にならない身体を作ることにもなる。

 私は2年前より、ある経営者の話から学ばせていただき、毎晩9時過ぎ、10時過ぎとなっていた夕食を必ず8時前に済ませることにした。驚いたことにその生活が習慣となり始めた3ヶ月後には、毎朝必ずと言って良いほどあった逆流性の胃炎が全くなくなったのである。食事時間の習慣を1時間半変えただけで、体内の名医(潜在能力)が働き出し、全く薬の必要のない身体にしてくれた。

■体内に同居する名医(潜在能力)を喜ばせる実践
 体内の名医(潜在能力)を喜ばせるための活動はいたってSMI的である。

@積極的心構えで生活する
 積極的・肯定的な言葉の代表である「できる」といった言葉を使っていると、ノンアドレナリンやドーパミンというホルモンが出て、心身を高揚させ、免疫力が上がる。また、やる気を引き出す言葉を上手く使っているリーダーの部下は、テストステロンというやる気と関係するホルモンが良く出ているともいわれる。

A上機嫌に、そして笑顔で生活する
 昔の人は「笑う門には福来たる」と言い、笑って生活することの大切さを説いた。そして現代医学も笑うことと免疫力の関係を調査し研究し、笑って生活することが免疫力向上に大きな力を発揮することを証明している。
 1991年、吉本興業の「なんばグランド花月」での「笑いの実験」において、19人の被験者のうち7割以上の人にNK細胞の活性度と免疫システムの向上があったという実験結果が報告された。また1995年、日本医科大学の吉野槙一教授は、病院に林家木久蔵師匠を招き、リウマチ患者に対する笑いの実験を行った。その結果、わずか1時間の落語で26人中22人に顕著な改善がみられた。中には、それから3週間も全く鎮痛剤がいらなかったという例もあったという。

B良き人間関係を保って、生きがいを持って生活する
 この世で一番のストレスは人間関係といわれる。逆にSMIでは「生きがいは人間関係によって生まれます」と説く。最新の科学の研究によって「見つめ合う、語り合う、触れ合う」と言うことで“心地よい”と感じるときに出る(幸せ)ホルモン、オキシトシンの分泌が促進されることが分かっている。
 コロナ騒動の渦中にあっては「語り合う」「触れ合う」は難しい。そこで「見つめ合う」というアイコンタクトを上手に使い、良き人間関係をつくり、免疫力を上げていきたいものである。

 そうしたことを総じて考えていくと、結局は、SMIが最終的な目的として定義しているトータル・パースンを目指した生活を送ること、となる。あらためてコロナ騒動にあって、トータル・パースン(全人格)を目指している人の日常生活はどういうものか、あらためて考えていきたいものだ。(SMI小杉) 2020/3/25

《令和2年2月》

「SMIを聞いて涙が止まらなかったんです」


 過日のSMIビジネス塾で、5年間皆出席のIさんが「私はSMIのDPMプログラムを採用し、初めて聞いたとき、涙が溢れてきて止まらなかったんです」と言っておられた。クライアントで、何人かの方が同じ事を言っている。私もいくつかのSMIプログラムで同じ経験をした。

■人は真・善・美に触れた時感動し、涙する

 人間は、真・善・美に触れたときに感動し、涙が止まらなくなるのだと思う。真(真理)・善(倫理)・美(芸術)といった人間の理想、普遍性に触れたとき、一人ひとりの心の奥深くにある共通潜在意識を通して、その魂がその言葉にハーモニーし反応するのだ。

 11年前に、ドラッカーの「マネジメント」を高校野球のチームに応用する、という物語でミリオンセラーになった『もし高校野球のマネージャーがドラッカーの【マネジメント】を読んだら』(※『もしドラ』岩崎夏海著)の最初に、主人公の「みなみ』がそうした経験をする場面がある。

『その瞬問、みなみは電撃に打たれたようなショックを覚えた。そのため、思わず本から顔をあげると、しばらく呆然とさせられた。しかし、やがて気を取り直すと、再び本に目を戻し、その先を読み進めた。すると、そこにはこうあった。
 「・・・。マネジャーの仕事は、体系的な分析の対象となる。マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。(※ドラッカー著「マネジメント」)

 みなみは、その部分をくり返し読んだ。特に、最後のところをくり返し読んだ。
 −才能ではない。真摯さである。
それから、ポツリと一言、こうつぶやいた。
「……真摯さって、なんだろう?」
 ところが、その瞬間であった。突然、目から涙があふれ出してきた。
 それで、みなみはびっくりさせられた。自分がなんて泣くのか、よく分からなかったからだ。しかし、涙は後から後からあふれてきた。それだけでなく、喉の奥からは嗚咽も込みあげてきた。おかげでみなみは、それ以上に本を読み進めることができなくなってしまった。・・・・・しばらくさめざめと泣き続けていた。』

 主人公は真摯さという言葉の意味さえよく分からないのに、その言葉に反応し涙を流す。正に主人公のみなみの魂が真理の言霊に触れハーモニーしたのだ。

■現代人の問題は考えなくなったこと

 
現代人の最も重大な問題は、”考える事”をしなくなったことにあると言われる。多くの人が、ただ情報や、知識を集めることに腐心し、それを考えることと勘違いしている。
 単なる”もの知り”を特に嫌ったといわれる江戸時代の儒学者本居宣長は「考えることはその対象と交わることだ」と言った。私の敬愛する文筆家の池田晶子は「世界とは思考である。存在とは思考である。その意味での存在の真実を把んだと、その都度はっきりと感じ取るのだ。妙な言い方だが、考えるとは存在と交わる、存在と交情する、存在と恋愛関係に入るようなものではないだろうか」と説く。SMIプログラムは「自ら考え、自ら行動し、その結果に責任を持つ」というパーソナルモティベーションのプログラムだ。特に自ら考えることが鍵を握る。ここで言う”考える事”は、正に宣長や池田が指摘する“考える事“だ。

 SMIプログラムに触れ、涙したさんは「もしドラ」の“みなみのように、SMIで真理の言葉に出会い、その中に自分の人生において、考え、交わるべき言葉を発見し、涙したのだ。

■SMIは自ら考えるためのプログラム

 SMIプログラムは、その真理の言葉と人が、考え、交わるように作られている。プログラムの最も重要な鍵となっている「行動計画」は常に、自己との対話を要求し、真実の自己であれと、導いていく。そして「音」による真理の言葉を『間をおいた反復』によって、日々に触れ、交わることで、自己の奥深く眠っていた潜在力が引き出されていく。

 SMIは虚心になって進めていくと、必ず自分自身で考えるようになり、対象と交わるようにできている。だからこそ、どんなに激しく大きく変化する時代にあっても、深い洞察力が開発され、パーソナル・モティベーションを駆使し、そうした変化をもチャンスに変えていくことができるように成っていく。 (SMI 小杉)  2020/02/20
《令和2年1月》

SMI× 知の巨人ドラッカー=ONE TEAM

  新年おめでとうございます。本年がSMIクライアント各位にとって実り多き年となることを祈念致しております。

 さて、今年で18年目に入ったビジネス塾は「SMI×ドラッカー=最強チーム」でSMIイズムを土台として、方向が全く定まらない時代にあって、それを乗り切っていくためのドラッカーによる組織作りを学んでいく。
 ドラッカーは経営学者だったが、法学者・思想家・哲学者・社会生態学者(※ドラッカーは好んで使っていた)・コンサルタント、等々とも言われ、95歳で2005年に他界するまで、多岐にわたり世界中で活躍した。

■ドラッカーはヒトラーの恐怖を人々に訴えた

 ドラッカーはオーストリアのウイーンで生まれ育った。22歳から23歳の時、ドイツのフランクフルトで新聞記者として働いていた。その時台頭しつつあったヒトラーにインタビューした。何度もインタビューする中で、ヒトラーの狂気にいち早く気付いたドラッカーは周囲の人々やマスコミ、政治関係者にそれを伝え訴えた。しかし、そうしたドラッカーの声に耳を傾ける者はいなかった。ドラッカーはイギリスへ逃れる。この決断が2〜3ケ月遅れていたら、ユダヤ系の両親を持つドラッカーはアウシュビッツに送られていた可能性が高かったとも言われている。多くの識者がヒットラーの本質が見抜けず、取り込まれていってしまう中で、弱冠22歳にしてヒットラーの本質を見抜いた洞察力には驚かされる。

■「マネジメントの父」ドラッカー

 ドラッカーは「マネジメントの父」といわれる。それはヒットラーとナチスの経験がドラッカーにマネジメントの重要性を芽生えさせた。そして成果を上げる『マネジメント』こそが全体主義(独裁)から社会を守る唯一の手段だと考えるに至った。
★【自立した組織をして、高度の成果を上げさせることが、自由と尊厳を守る唯一の方策である。その組織に成果を挙げさせるものがマネジメントであり、マネジメントの力である。成果を上げる責任あるマネジメントこそ全体主義(独裁)に代わるものであり、我々を全体主義(独裁)から守る唯一の手立てである】

■“真摯さ”こそがマネジメントの土台

 ドラッカーが、リーダーとして絶対に欠かせない資質として繰り返し述べていることは“真摯さ”だ。この言葉は、マネジメントの実践においては強調しても、強調しすぎることはないようだ。
★【判断力が不足していても、害をもたらさないことはある。しかし、真摯さに欠けていたのでは、いかに知識があり、才気があり、仕事ができようとも、組織を腐敗させ、業績を低下させる。真摯さは習得できない。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身に付けることはできない。真摯さはごまかしがきかない。一緒に働けば、その者が真摯であるかどうかは数週間でわかる。部下達は、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどのことは許す。しかし、真摯さの欠如だけは許さない。そして、そのような者を選ぶマネジメントを許さない。】

 ドラッカーを長年学び続けていると、『組織とマネジメント』を考える上で、一つ一つの言葉の重さと、深さに驚かされる。“汲めども尽きぬ泉の如し”という観がある。 そして、それがドラッカーとの親和性の高いSMI(個)とがかけ合わさったとき、1+1が100にも、1000にもなっていくこととなる。今年一年、SMIビジネス塾での学びが楽しみだ。

 雪のない新春、少し寂しさも感じながらも、朋友と共に学べることの喜びと、新しい年への期待で胸が高鳴るのを覚える。 (SMI 小杉)  令和二年初春


 
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