平成27年SMI雑感

12月 『間を置いた反復』はSMIの特許です!?
11月 仕事の報酬は仕事である
10月 『覚悟』が結果を決める!
9月 1+1=1000 !?
8月 I am a special person
7月 本好きの悩み
6月 与え続ける人
5月 想像力が平和をもたらす
4月 古典としてのSMIプログラムU
3月 生活力こそ人生の土台
2月 『古典』としてのSMIプログラム

1月 SMI日本上陸50周年 


平成28年SMI雑感

平成25年・26年SMI雑感アーカイブス

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《平成27年12月》

『間を置いた反復』はSMIの特許です!?

 過日、SMIを反復し続けているクライアントにお会いしたら、自然とSMIの『間を追いた反復』のすごさの話になった。そしてSMIの正に専売特許である『間を置いた反復』で自然に積極的・肯定的な言葉が出たり、自然とSMI的な行動できていることに驚くと言っておられた。

 私がこのビジネスを始めて間もなく、SMIトレーニングに参加し自分の勘違いに気づかされたことがあった。その時のトレーナーが「皆さんSMIは何を売っていると思いますか」と質問した。多くの答えは心構え、成功、幸せといったものだった。トレーナーは言った「いや違います。SMIは『間を置いた反復』を売っているのです。それが一般的なプログラムと決定的に違うことです」と。

 他の多くのプログラムが、自己啓発を知識として説いたものをカセットやCDにした。しかしSMIプログラムは史上初めて反復を前提としてポール・マイヤーが作った、反復用自己啓発プログラムと言える。多くの人が成功することは知識やテクニックというHOW TOと捉えていた時代にあって、「心構え」こそが成功を決定づけると謳い、反復を最大の役目としてSMIプログラムを創り、紹介したのだ。

 このSMIプログラムのヒットを目にした人達(多くは自己啓発を知識にした人達)が既にあった本をテープ化、CD化していった。これらは反復を前提としたものではなく、単に書いたものを聴けるという便利さだけを謳ったものが多かった。そのために、そうしたことでカセット本、CD本の草分け的存在のSMIまでが誤解を受けることとなってしまった。SMIを理解し反復し続ける人達にとって、何ともバカバカしい現状となってしまったのだ。

 我々のSMIビジネス・トレーニングマニュアルの冒頭にでてくる「SMIプログラム概念T」を紹介致します。いかに創立者のポールマイヤーが『間を置いた反復』に重きを置いたかが良く理解頂けることと思います。

《SMI概念・その1「くい打ち機の力」》
『あなたは、活動中のくい打ち機をご覧になったら、何トンもの重量が、くいの上にものすごい力で振り下ろされているのに気付かれることでしょう。しかし、くいは一回ごとに、わずか何ミリか下降するだけです。こうしてこの操作は、くいが固定するまで、何時間も何時間も、何日も何日も、繰り返されます。くい打ち機の力は、実はその重量にあるのではなく、またその打撃力にあるのではなく、その反復にあるのです。

 思想の「力」も同じです。突然の衝撃によってある考えを会得することは、滅多にありません。その重力に圧倒されることも、滅多にありません。思想や概念は、反復があってはじめて育成されます。それは、何回も何回も聴くことによって、はじめて固定し、心の底深く根を下ろしたものとなります。

 今までに世界で最も力強い思想は、聖書から生まれています。それは新約・旧約聖書、あわせてわずか7,000語以内で表されています。この書は2,000年以上にも渡って、他の思想的文献全部よりも多くの影響力を与えてきました。幾人もの著作家が、異なる時代、異なる地域で聖書に貢献しました。しかしその思想は、みな同じです。その思想は、反復、反復、反復によって紹介されています。1つの不断の主題が、この書を巡って創世記からヨハネの黙示録にいたるまで、繰り返されました。これは、全くくい打ち機と同じような力、すなわち反復の力を持つのです。

 これこそSMIプログラムの持つ特徴であり、あなたが身につけるものです。反復、そしてこの複数感覚利用の、ほかに類のないプログラムこそ、宇宙時代にふさわしいものです。毎日使うことによって、反復、反復、反復を通じて浸透し、受け入れられた思想は、くい打ち機のような衝撃力と力を発揮するでしょう。』※SMIトレーニングマニュアルより(2015/12/23)

《平成27年11月》

『仕事の報酬は仕事である』
 

 先日「サワコの朝」でマンガ家のA氏のインタビューを聞いていてチョット驚いた。「仕事はイヤで苦しいものだからこそお金がもらえる」と言ったのだ。

 SMIの仕事に対する考えと全く違っていたので、一般の人はこうした捉え方をしているのだろうか?と、したら何と不幸なことだろうと思った。

 日産の礎を築いた藤原銀次郎は「仕事の報酬は仕事である」と言った。この言葉は、仕事は素晴らしいものである、ということを前提とした言葉であるはずだ。

 私の尊敬する土光敏夫さんはこの言葉を引いて、【働くことはお金ではない。自主的・自発的に働くならどんな仕事も喜びに変えることができる。そうした時、仕事の報酬は仕事である、になる】と書いている。

 SMIの実践プログラム(PSP)に「働くことの純粋な喜び」というレッスンがある。働くことの価値として「あなたが学ぶ事のできる最も価値ある概念の一つ、それは、あなたは決して誰か人のために働くのではなく、あなたが自分自身のために働くのに対して、誰かがお金を払ってくれている、というのが真実です。この真実に気づくことは、読み書きを覚えるのと同じくらい価値あることなのです」と、あり、また「あなたが自分自身のために働いていることが分かると次の大きな発見は、仕事が・・・目標を目指している時は・・・重荷ではなく、天の恵みだと言うことを知ることです」ともある。

 そして「あなたの仕事は天の恵みです。仕事はあなた自身の足跡を人生に残すチャンスです。あなたのパーソナリティー、あなた自身のユニークさをこの世に表現する手段なのです。仕事を通してのみ、あなたは人類の進歩に貢献できるのです。働くことは愛を行動に表したものです」という。

 以前もこのコーナーで書いたことがあるが、東京で外食産業で大成功したS社長が、クライアント大会で話をされていたことを、働くことの意味を考える時よく思い出す。

 S社長は15歳の時、北海道より集団就職で上京し、ある会社の社員食堂で働くことになった。ところが毎日が皿洗いで、こんなことで一生が終わるのだろうかと思った。しかし、ある時「ふっ」と「そうだ、この皿を1時間で洗ってみよう、と時計を棚に置いた。その瞬間から仕事が全く変わった」とおっしゃられた。そして仕事はゲームに変わり、楽しみにさえなったと言う。そこから、周囲に認められるようになり、全く人生が変わっていったと話された。

 プログラムにも「働くことの純粋な喜びを知ると、苦しさや後悔もなく、目標の達成を経験します。成功は戦いの末にではなく、ゲームの極みとしてやってくるのです 」と、ある。S社長も正にゲームの極みとして成功の階段を駆け上がっていった。

 私は多くの会社にかかわり、一般的につまらない仕事、裏方の仕事と言われる職場を、SMI社内塾によるセルフモティベーションの開発と自己規律によって、おもしろい仕事、皆に憧れる仕事に変えていくのを観させて頂く。そうしたことに触れるにつけ、「仕事の報酬は仕事」であると確信させて頂いている。(2015/11/20)

《平成27年10月

『覚悟』が結果を決める!

 SMIプログラムを長年紹介し、色々なクライアントとお付き合いし、気づかされたことがある。それはSMIを採用した時、どういう形で「覚悟」をしたかによって成果が全く違ってくるということだ。アメリカの哲学者ウィリアム・ジェームズは「不確かな事業を成功に導くことを保障するただ一つのことは、それができると先ず始めに信じることだ」と言った。これも信念による「覚悟」を促す言葉だ。

 SMIとの出会いは色々ある。友人・知人の紹介で、また偶然ネットで知ってとか、時には会社で取り入れてはじめた等というケースもある。どういう形であれプログラムが生かされるかどうかは、その人がどういう「覚悟」をしてSMIに取り組んだかどうかで成果は決まる。自分を変えることは恐いものだ。そのために自分を変えるには覚悟が必要になってくる。

 覚悟しない人は、信念が持てないためにプログラムのアイディアを対価も払わすに手にしようとする人が多い。そしてその人達はそうした心構えのために本業も上手くいかないものだ。

 このことで思い出すことがある。私がこのビジネスを始めて間もなく、ある農業資材を販売している2代目の経営者にお会いしたことがあった。するとその方は「私はSMIをやっていますよ。私を含めて5人の経営者で1つのプログラムを買って、皆で使っているんです」と言われた。私は驚き、ビジネスを始めてまだ日が浅かったので、このビジネスの難しさだなと思ったものだった。しかし、その後間もなくその会社が倒産したことを新聞で知った。他の会社もどうなるのか気になった。結局4社とも無くなったと聞いた。

 その方達は、SMIは評価していたが、対価を払って自分のものにするという信念と「覚悟」が無かった。そしてその姿勢が、経営にも現れた結果だったと私は考えている。

 また過日、なかなかSMIを生かし切れていないあるクライアント(東京の代理店でプログラム採用者)が私に、「小杉さん、今SMIの仕事はネットで中古が安く出たりで大変でしょう 」と言ってきた。その人は私が「そうなんです。安く売られて困っているんです」という答えを期待していたようだった。

 しかし私は、「いいえ、全く関係ありません。そうしたものを求める人は、ほとんどが自分自身を信じ切れないことで、SMIをも信じ切れず、つまりは『覚悟』できずに安易な方法で手にして良いとこ取りをしたい人達なんです。ですから、返って今きちんと『覚悟』し正規の代理店よりプログラムを手にしているクライアントは、意識の高い素晴らしいクライアントが多いですよ」と答えた。その方は驚いた表情をし、そそくさと席を立って帰って行かれた。

 「覚悟」しないうちにSMIを手にして、活かしきれない人を見るにつけ思い出す言葉がある。SMI創立者であるポールJ・マイヤーの言葉で「このアイデアを3000円でお分けしますよ、と言ってSMIの紹介を始めていたら、SMIはほとんど広まらず、このビジネスもとっくに終わっていたでしょう」と言う。確かに紹介する側の人間として考えても、3000円の覚悟でこのビジネスを始めていたなら、私などは3日で終わっていたものと思う。

 私が尊敬し、学ばせて頂いている人に九州の代理店のS社長がいる。今S社長が世界NO1の実績を上げておられる。このS社長ほどSMIに対する「信念」と「覚悟」を地でいっている人はいない。この社長はSMIビジネスを「信念と覚悟のビジネス」と定義している。この会社の社員の募集要項は、「信念」と「覚悟」のみだったことを記憶している。  (2015/10/20)

《平成27年9月》

「1+1=1000」!?

 今、イングランドでラグビーのワールドカップが開催されている。日本チームが優勝候補の南アフリカに逆転勝ちし、ネットや新聞を賑わせている。

 多くのマスコミが「ラグビー史上最大の大番狂わせ」「W杯史上最大の衝撃」という見出しを使ったことからも、ラグビーを全く知らない私にも、大変なことをやってのけたのだろうと感じる。

 3年前にオーストラリアより日本が招聘したジョーンズヘッドコーチは「勇敢という言葉以上のものだった。W杯史上最高のゲームの一つ」と語った。

 私は月1回のSMIビジネス塾に、毎年参加頂いているラグビーの大ファンS氏に電話してみた。S氏は新潟市のラグビーチームに所属し、ラグビーをプレイているラグビー通だ。

 S氏は日本チームが強くなった理由に、1つはエディ・ジョーンズヘッドコーチの就任。そして、もう一つは外国人選手と日本選手の信頼関係を上げておられた。

 特にこの名将エディ・ジョーンズヘッドコーチのことは何度かテレビ等でも観ており、私も気になったので調べてみた。ネットにインタビュー記事があった。いくつか印象に残った言葉がある。

 『他の国のコピーではなく、日本独自の戦い方を作り上げることです。それは日常の全ての行動を通して変えていくものです。単に「マインドセットを変える」というだけでは何も生まれません』『日本人は身体が小さいので、パスの回数を増やし、スペースを作ることが大事です。それが私が提唱する「JAPAN WAY」 というスタイルの根本です』『今からやろうとしているのは、チームの背骨になる意志決定を担うポジションを日本人がやるという事です』

 こうした言葉から、日本人の良さを引き出す、日本人だからできるやれるチーム作りををする、という考えを窺い知ることができる。

 また、「勝つ文化を作り上げるには、学ぶことが必要です・・・。チームは勝敗に関係なく、いつでも学ぶことはできます。私はヘッドコーチとして、自分より知識が豊富な人に会うことは、自分の知識を改良していくためにも重要視しています」と言い、野球の原辰徳監督やサッカーの佐々木監督にも教えを請うたということだ。その結論として、やはり日本の「強味」を見つけていくことに辿り着く。その貪欲に学ぼうという姿勢に驚かされる。

 こうした言葉に触れ、SMI社内塾の目的と合致する点が多いことに、私は気づかされた。私はSMI社内塾の目的を常々、次のように伝えている。1+1=2では組織が機能を果たしていない。そうした組織を、1+1を3にし、10にし、やがて100にも1000にもしていくことが、リーダーの役目であり、その手助けをするものがSMI社内塾であると。

 正にラグビーの日本チームは1+1を100にも、1000にもし、「W杯史上最大の衝撃」という試合を演出してみせた。(2015/9/20)

《平成27年8月》

 I am a special person


 先日、建築業を営むSMIクライアントのY夫妻にお会いした。その際、SMIファミリープログラムの話になった。Y夫妻はSMIのファミリーコースISPプログラム(※私は特別な人・Iam a special person )をご活用頂いている。

 このISPプログラムを車の中で親子で聞いておられる。お子さんが言うことを聞かない時やぐずった時、「そういうことをするとフラナガンに叱られるよ」と言うと「うん、わかった」と言っていたずらをやめるとのことだった。

 このISPプログラムにはフラナガンという妖精が登場する。このフラナガンがミヨちゃん、サブちゃんといった子供たちに、身近な物語を通し、人間として身に付けるべき考え方、礼儀、作法等を楽しく教えてくれる。またこのフラナガンの姿勢が、親として指導者としてあるべき姿を示してくれる。

 我が家の長女・次女はこのフラナガンを聞きながら育った。今でも時折このプログラムで覚えた楽しい歌が口をついて出てくることがある。 「私は特別♪ 私みたいな人はいない♪ ・・・私は特別、特別なんだ♪♪♪・・・」と。

 このプログラムは不思議なプログラムだ。私もそうした思いを持ったのだが、「このISPプログラムを聞いてやっとSMIが解かったような気がします」というクライアントが結構いらっしゃるのだ。私は、これは「真理はシンプルなり」がこのプログラムに現れているからととっている。

 レッスン3の「魔法の言葉」等もなるほどなと思ったレッスンだ。「挨拶」や「礼儀正しい言葉」は魔法に匹敵する力をもっているよ、とフラナガンが教えてくれる。

 レッスン6「大きなことができるんだ」では、フラナガンが子供の頃に魔法を覚えるのに、失敗しながら、何度も小さな成功体験を積み重ねて魔法使いになれたんだ、と自らの体験を語る。

 レッスン12の「楽しいことを考えよう」では、誰もが長い人生においてカベにもぶつかる時もある。そんな時も君の心一つでそれを乗り越え、明るく生きていけるよ、とフラナガンが教え、励ましてくれる。と、言ったように普遍の真理を楽しく学び、実践できるプログラムなのだ。

 Yさんご夫妻の話から、我が家の娘の成長の過程にISPプログラムがあったことを思いだし、もっと多くの人に役立ててもらいたいプログラムだと再認識させて頂いた。</FONT>(2015/8/20)

《平成27年7月》

「本好き」の悩み

 歌手の谷村新司は本が好きのようだ。いつも持ち歩くバッグの中には、常時10冊の本が入っていると言う。それもみなジャンルが違う本ということだ。それを聞いて、谷村新司は教養(※情や感性を土台とした知識)をそうしたこで培っているんだなと思った。
 本屋に行っても、特定のコーナーだけを見るのではなく、多くのジャンルの本に目を通すと言う。あの名曲「昴」もそうした生き方、生活の中から生まれた曲だったのかと納得した。

 私のクライアントも本好きが多い。毎月の朝のミーティングの重要メンバー、化粧品店オーナーのMさんもその一人だ。この方はわずかな時間があれば本を読んでいる。先月、奥様と2週間のヨーロッパ旅行に行かれた。その時は15冊持っていったとのことで、その15冊の選定が、旅行の準備で一番悩んだことだったと言っていた。「読む本がなくなったら、それがなんといっても一番恐ろしいことですから」と仰られる。本をあまり読まない人には理解ができない話だろ。

 燕市で、工作機械の製作所を営んでいるH社長も本好きだ。若い時、小説家の夢を抱いたこともあったとのことで、本好きは筋金入りだ。この方もいつも本のことで悩んでおられる。新聞や雑誌の新刊本の紹介記事を集めては、どの本を買うべきかと悩む。また、その本を書店ですぐに買うか、それとももう少し待って古本屋で買うかでも悩む。それから、インターネットでオークション等で安く出た本を見て、これは持っていた本かどうかと悩み、買ったら本棚に2冊もあった、等といったことも多々あるとのことだ。私はそうして余った本を何度か譲って頂いた。

 私はそれらの体験を聞くと苦笑してしまう。そうした3人の経験を私もしょっ中しているからだ。しかし、上記の3人に敬意を表したい。みな、現代人が欠けつつある教養面をしっかり身に付けようと努力をしているからだ。
 ベルギーの学者、ジョセフ・バジールは「人間回復の経営学」の中で、リーダーが身に付けるべき能力として、25%は仕事のスキル、25%は創造とそれを実行する力、そして残りの50%は情・感性を土台とした教養面と言う。

 SMIでも人生の6分野で「教養・文化面」の大切さを説く。SMI創立者のポールJ・マイヤーも本好きで、時間ができ、読書する時間を至福の時と言っていた。また、プログラムでも精神の円熟のための読書を勧めている。

教養・文化面を置き去りにした文明は、哲学が喪失し、人間性も無視しようとしているかのようである。そうした社会にあって、その教えは益々重要性を増してきていると感じている。(2015/7/20)


《平成27年6月》

与え続ける人


 先日、ビジネスを始めた頃からのお付き合いのI氏に、SMIビジネス塾の一部資料を送った。早速メールを頂いた。「資料を送って頂きありがとうございました。『与える喜びのため、与えよう』は私の今の心境にピッタリの言葉でした。ありがとうございました」とあった。Iさんらしいと思った。
 Iさんは今、500名近くの組織の長として活躍されている。私は、この方はSMIで提唱するトータル・パースン(全人格)に一番近い人と感じている。

 過日もIさんを象徴する話をお聞ききした。
 この方が、あるスタッフの永年勤続表彰をされた後、役員室に戻って他の役員と談笑していたら、そのスタッフが突然「失礼します」と言って入ってきてIさんの前に立ち、何度も読み込んだなと思われる小冊子を取り出して、「Iさん、私はIさんが15年前に私に下さったこの小冊子を支えに仕事を続けてくることができました。辞めようと何度も思ったのですが、その度にこの冊子を読み返し、続けることがきました。今日の表彰はIさんのお陰です」と言ったという。

 Iさんは「私は全く忘れていたのに、そんな風に役立ててくれる人もいるのかと、本当に嬉しくなりましたわ」とおっしゃられた。Iさんにはこうした話が、枚挙にいとまがない。

 SMIはギバー(Giver;与える人)になりなさいという。DPM(基本プログラム)には下記の言葉がある。

「勇気の究極的な姿は、喜んで自分を与えることです。・・・進んで与えることにこそ、あなたの求める真の崇高な精神があるのです。この進んで自分を与えることに、あなたが真になりたい人になる秘訣があるのです。」「家族にも進んで自分を与えて下さい。見返りを期待しないで愛を与える勇気を持って下さい。傷つけられることに耐える勇気を持って下さい。・・・しかし、あなたは与えたということで、それだけ豊になるのです。」

 プログラムでは「与えることにこそ、あなたがなりたい人になる秘訣がある」また「与えることで、もっとあなたは豊になる」と説く。Iさんはこの25年間、SMIとの出会いで、そのことを一つ一つ実践されてきた。そして今、大きな舞台に立って尚一層多くの人に与え続けておられる。

 私は1000人近くのSMIクライアントとお付き合いさせて頂いた。そして、SMIを生かしきって成功している人を見る時、そこに一つの共通点があった。正にそれは、プログラムの通り、成果を上げ続ける人は、与え続ける人であった、ということだ。(2015/6/20)


《平成27年5月》

『想像力』が平和をもたらす 

 SMIではパーソナル・モティべーションを持った人の最大の特徴は独創力と言い、想像力を最も重要なものとしている。先日の新聞の記事に、「現代人、特に若い人の他者を思いやる想像性等の欠如が、多くの問題を引き起こしている」と書いてあった。

 その原因はなぜか、と考えた時SMIの実践プログラムの話を思い出す。  
『夕方帰宅した親が、子供に「今日は何をして遊んだの」と尋ねているのを見たことがあるでしょう。子供が空想的な、想像上の冒険話を始めると、それは苦々しい叱責によって打ち切られます。「ジョニー、お前ときたら作り話なんかして。そんなこと起こるわけないでしょ!」
 当然、子供は事実と空想を区別できるようにならなければなりませんし、事実を述べるように教えられるべきですが、この教訓の態度とタイミングが極めて重要です。子供が空想にふけっているからといって、よかれと思いながら叱責したこの親は、大事な点を見過ごしています。潜在意識は、現実と視覚化された経験の相違を区別できません。幼児が一日忙しくしながら想像したことは非常にリアルです。もし幼児が起こったと“考えた”ことを、心の中で鮮やかに想像したのならば、それはその子にとっては、すべて現実に起きたのです。叱責は、フラストレーションを生み、子供にとって“真実”であるものと、大人が正しいということとの間に混乱が生じます。子供は、その混乱を和らげるために服従・屈服し、想像することも、創りだすことも、力を発揮することもやめてしまいます。』(PSPプログラム第一部Lesson3より) 

 先日、小説を書いて賞にもノミネートされ話題になった芸人の又吉氏が、テレビの対談で全く同じ体験談を話していた。  「自分は空想癖があり、親や先生には嘘を言う、事を大げさに言うで何度も注意されていた。そうした中、お婆ちゃんだけが『(虚言癖や妄想は)それだけ考える力があると言うことだから、大丈夫!』と言って、私のそうした癖を前向きに捉え、受けとめてくれた」と。それはお婆ちゃんの愛情が、又吉氏の想像力開花の危機を救ったということであり、そうしたお婆ちゃんの愛情がなかったなら、又吉氏の芸人としてのキャリアも、また“火花”という小説は生まれていなかった。

 専門家は人間と他の生物が決定的に違うものは「想像力」だという。想像力について、偉大な科学者アインシュタインは、「イマジネーションは、知識などとは比較できないほど重要なものである」と言い、文豪シェークスピアは、「イマジネーションこそが、人間を万物の霊長たらしめたものである」という言葉を残し、英国の名宰相ベンジャミン・ディズレイリは「イマジネーションが世界を制する」と言った。 

 最後にSMPプログラム(スペシャル・モティベーションプログラム;Lesson8)に出てくるアレックス・オズボーン博士の言葉を紹介したい。 

「もし誰もが望むなら、独創的な能力を発揮し、素晴らしい仕事ができます。そして全世界に貢献ができるのです。これからも、人類がイマジネーションをより豊にすることによって、全世界に平和をもたらすような画期的な方法を必ず発見できると、私は信じています。」

 SMIが提唱するパーソナル・モティベーションによる想像力が世界を変えていく。そして、人類の平和と行く末を決めるのも『想像力』こそが決定打なのだ。(2015/5/20)

《平成27年4月》

『古典』としてのSMIプログラムU
 

 最近、年を重ねると共に、人は年齢を重ねないと絶対に分からないものがあるということを考えるようになった。

 孔子の「三十にして立つ 四十にして惑わず 五十にして天命を知る」という言葉もやっと実感できるようになった。現代人は、孔子の時代と比較し、成熟度や肉体的観点からすると「七掛け」と言われる。孔子のこの言葉を現代版にすると「四十にして立つ 五十五にして惑わず 七十にして天命を知る」ということになるのだろうか。

 私はSMIプログラムに触れるようになり35年が経つ。触れれば触れるほど、このプログラムにも、この孔子の言葉が当てはまるように感じるようになった。

 プログラムを始めた当初、(このレッスンは何なんだ・・・?)と感じていたものが、その後何年かして触れると、(ああ、そうか、そういうことか)となり、今では、当初に聞いた時には無駄な言葉に聞こえたものが、ポール・マイヤーが創った叙情詩のようにも聞こえてくるから不思議だ。それは創ったポール・マイヤーの『魂』の叫びだからだろう。

 教育学者の斉藤孝氏が「古典力」という本を書いたが、先々月のこのSMI雑感で書いたように、正にSMIは『古典力』を発揮するプログラムでもある。

 私がよく読む、文筆家で哲学者だった故池田晶子氏も、中学生向けの本「14歳からの哲学」で、学生に『古典』を読むことを進めている。

 氏は書く。
「『人はなぜ生きるのか』、数千年前から人生にとって最も大事なこの問いについて考えてきた。考え抜いてきた。賢い人々が考え抜いてきたその知識は、新聞やネットにも書いていない。さあ、それは何処に書いてあると(君は)思う?『古典』だ。『古典』という書物だ。いにしえの人々が書き記した言葉の中だ。何千年と移り変わってきた時代を過ごして、全く変わることなく残ってきたその言葉は、そのことだけで人生にとって最も大事なことは決して変わるものではないことを告げている。それらの言葉は宝石のように輝く。言葉はそれ自体が価値なのだ。だから言葉を大事に生きることが人生を大事に生きるということに他ならないんだ」と。  

 SMIプログラムも「賢い人々が考え抜いた知識」の宝庫だ。多くの人がSMIプログラムを通し「人生にとって最も大事なことは変わらない」ことを学んだ、と言う。また多くの人がSMIプログラムの「宝石のように輝く言葉」によって勇気づけられた。そしてSMIの『言葉』を人生の指針として生きることは、大いなる者より与えられたこの一回きりの人生を、大事に生きることとなる。(2015/4/20)



《平成27年3月

『生活力』こそが人生の土台

 過日、妻と「深夜食堂」 という映画を観に行った。おもしろかった。妻も喜んでいた。あらためて日々の生活をきちんと送り、生きていくことの大切さを感じた。

 観る切っ掛けとなったこの映画の新聞記事を紹介する。
「『きちんと生きることの大切さ』繁華街の路地裏。その小さな食堂に‘めしや’と文字が入った暖簾がかかるのは深夜。切り盛りするのは寡黙だが懐の深いマスター(小林薫)。古いが手入れの行き届いた店内に人が集まり、物語が始まる。・・・

 愛人を亡くした女、なぜか無一文の女、津波で妻を失った男、などを巡り、映画のためにあらたに紡がれたエピソードの共通項は、再出発に至物語と言うこと。厳しい現実の中でも、もがきながら‘めしや’に立ち寄りやがて目覚める。そこにはきちんと仕事をしているマスターがいて、きちんと食べている常連達がいる。自分の居場所を見つけてちゃんと生きる。その大切さを再発見させる‘めしや’の世界が、監督、スタッフ、そして役者によって丁寧に作られている。

 世界観の基調はマスターを演じる小林の一挙一動。さりげない。べたつかない。でも温かい。色っぽい。夢のような存在と分かっていても、自分もこんな風に生きたいと思わせる。現実とファンタジーが反射し合い、心に的確な光を残す。そんな映画だ。」

 この紹介文も、人間を知っている人がしっかりと書いた文だなと思い、そのまま使わせてもらった。私はこの文章がなかったら、またタイトルが『きちんと生きることの大切さ』でなかったなら、この映画の存在すら知らなかった。

 私は仕事を通し、このところ「生活力」の重要性を感じていたところだったので、尚、心に残った。

 今、スポーツのチームで結果を出している所は、必ずこの「生活力」に注目している。潜在能力の発揮は「生活力」という土台であるということだろう。
 今年の正月の箱根駅伝で、大会新記録で優勝した青山学院大学もそうだ。原監督はチームを強化する三つの力として@生活力Aチーム力B競技力を揚げている。そしてその三つの中で特に『生活力』を強調している。

「陸上競技というのは『生活力』を高めることで強くなります」「監督就任当初は『生活力』を高めるのに(一番)苦労しました」「強くなるためには、規則正しい生活をするのが大事なんだ、と口を酸っぱく指導しました」とも言っておられる。

 48歳で活躍するキングカズも、41歳で大リーグで活躍するイチローも、皆『生活力』を基本にし、土台としている。

 よく考えてみれば、仕事においても生活が乱れ生活力の弱っている社員が能力を発揮することはない。時に力を発揮したとしても永続きはしない。
 ある会社のSMI社内塾で、時間経営のプログラムを活用し成果を上げている。このプログラムには「時間と家族」等というレッスンもあり、正に生活を正していくことの重要性を説いているものでもある。結局、生活が乱れていて潜在能力の発揮や成功はないのだ

 「深夜食堂」という映画で人間の『当たり前の営みをきちんとやる』こそが真の力となるという真理をあらためて気付かせてもらった。SMI創立者ポールJ・マイヤーも言う。「成功は習慣の結果である。則ち難しいことを行うよりは、当たり前のことを上手にきちんとやることによる」と。(2015/3/20)



《平成27年2月》


『古典』としてのSMIプログラム

 私は、思想哲学界に大きな影響を与えた批評家小林秀雄をよく読む。この小林秀雄の文に「現代人はもっと古典を読まなければ駄目だ」という言葉がよく出てくる。

 何度も『古典』と出てくるので、あらためて古典という言葉を広辞苑で引いてみた。小林の言うところのものは、「昔、書かれた書物。昔書かれ、今も読み継がれる書物』『いつの世にも読まれるべき価値・評価の高い書物』ということだろう。

 司馬遼太郎は、江戸時代の日本人は全国の各諸藩が中心となり、全国民が学校で勉強していたようなものだと表現した。その教育が生かされ明治維新を成し遂げた、とも言っている。その時代の教育は全て『古典』に触れることが中心だった。しかし、明治時代の後半より経済中心の功利主義の時代となり、そうした古典から離れていき、太平洋戦争へと突入していった。そして現代の教育にほとんど『古典』はない。

 長年の読書も、何度もくり返し読む本は限られてくる。そうした本をよく観てみると、その作者が原理原則に則ろう、真理に近づこうと努力していることに気づかされる。そうした本は名著と言えるだろうし『古典』になりうる可能性を持っている。

 今、第12期ビジネス塾ではSMIプログラムと並行し、デール・カーネギーの書いた名著「道は開ける」でも学んでいる。昨期の「人を動かす」もそうだが、これらはカーネギーが80年、100年前に構想し、書きあげたものだ。  先日の塾でも、塾生より「この内容は最近のことかと思い読んだら90年近く前のことでした。でも全く古さを感じさせないんですね」と言っておられた。そうした意味でも、これらカーネギーの本は上記の古典という言葉の意味からも読み継がれていって欲しい貴重な「古典」と言える本だ。

 SMIプログラムのテキストも『書物』と捉えるなら、正に、『古典』と言えるものだ。創立者のポール・マイヤーがこのプログラムを書き上げて今年で55年になる。その間、世界80カ国以上、24の国の言語に訳され使用されてきた。また宗教や思想を問わず多くの人が取り入れ、大きな成果に繋げてきた。こうしたことからも「昔に書かれ、今も読み継がれる書物』であり、『いつの世にも読まれるべき価値・評価の高い書物』と言えるものだ。

 今、私が28年前にこのビジネスを始めた頃採用された多くのクライアントが、子供たちが独り立ちするようになり、「このSMIを自分の子供に伝えたい」と仰られる。そうしたことからも、SMIプログラムは『古典』に合致するものと、私は感じている。 (2015/ 2 /20)

《平成27年1月》

SMI日本上陸50周年


 新年おめでとうございます
今年もSMIプログラムを通し互いに成長できますことを楽しみに致しております。 さて、新年を迎えるにあたって、この混沌とした時代を生きていく上で、現代人にとってとても重要に感じた「ネガティブ・ケイパビリティー(Negative capability)=障害を乗り越え失敗をはね返す能力」について書かせて頂きます。

 このSMI雑感でもよく紹介している食糧関連の会社社長Hさんに、昨年末にお会いした。H社長は数年前より空手と合気道に取り組み、今、茶帯を目指しておられる。

話しているうちに、人間の成長と恐怖心という話になった。H社長が「空手の大山培達は恐怖心が人を強くする」と言ったんですよ、と言う。
 私はその言葉で、DPMプログラムのレッスン7に出てくる、SMIの恐怖心に対するフレーズを思い出していた。『恐れはしばしば反モティベーターとして作用します。しかし恐れは人間に自然に備わった生存のための重要で建設的なメカニズムなのです』。恐怖心とは人間にとって建設的なものと説いている。

 私は、以前はとにかく恐怖心をなくさねばと考え悪戦苦闘した。今はそうした思いは無く、恐怖心とどうしたら上手く付き合えるかを考えるようになった。偉大な人は皆、この恐怖心との付き合い方が上手いものだ。アメリカの32代大統領フランクリン・ルーズベルトは「我々が恐れなければならないのは、恐れること、そのものである。漠然とした理屈に合わぬ恐怖心をこそ、恐れなければならない」と言っている。
    
 SMIのDYF(Disucover your future)というプログラムには「ネガティブ・ケイパビリティー(Negative capability)」=障害を乗り越え失敗をはね返す能力」という考え方がある。アメリカ人に最も敬愛されているリンカーンは典型的なネガティブ・ケイパビリティーの人だった。リンカーンの生涯は失敗の連続だ。23歳に議会に落選し、25歳で事業に失敗する。26歳で失恋。34歳からは5回も議会で落選、47歳には副大統領に落選。しかし、リンカーンは51歳に大統領になった。
「ネガティブ・ケイパビリティー(Negative capability)」を活用するには、恐怖心こそが勇気を作り出すこと。また「不幸(不幸に思えること)が幸福感を生み出す源泉である」という弁証法的真理を理解することだ。いみじくも昨年末の“大人の遠足”つまり米沢興譲教会の学びにおいても田中先生(牧師、哲学博士、SMIクライアント)より、同じ学びをし、我が意を得たりと思った。 

「人生とは不安を生きること。これができないと、人は安心を生きることができません。人は必死で生きたら、誰でも大なり小なり不安に襲われます。震えながらもその不安と共に歩む時、人や状況に振り回されることのない『どんな時も大丈夫』を生きることができるのです。実は不安は安心の一部なのです。

 不幸と思える様々な試練困難によって、私達は練り鍛えられ、人の痛みを我が痛みとする感性が養われます。そして、小さな幸せに感動できる感謝の心さえあれば、どんな状況をも一瞬で天国にすることができます。不幸も幸福の一部です。
 スウェーデンの諺に『泣いたことのない瞳は何も見えない』という言葉がありますが、深い悲しみの涙を流した瞳は、どんな小さな喜びをも見逃すことはありません。悲しみも喜びの一部なのです。」(※田中先生コラム『不安は安心の一部』より) 

 今年はSMIが日本に上陸して、50年になる。SMI創立者ポールj・マイヤー、最初の日本代表を務めた故マイケル・ロンバルディー、そして33年にわたって日本の市場を引っ張り、多くの人に多大な影響を与えた前代表の有田平氏は、何度もSMIビジネスの存亡の危機を経験した。それを強力なネガティブ・ケイパビリティーによって乗り越えてこられた。私が今こうしてSMIビジネスに勤しみ、目標を追い続けられるのは、そうしたSMI関係者の努力、それと多くのSMIクライアントがSMIイズムで実践する中、やはり壁にぶつかった時、あきらめずにネガティブ・ケイパビリティーを発揮し、SMIの評価を高めてこられたお陰だ。本当に感謝に思う。その感謝を今年もSMIプログラムの普及を通じて、お返していかねばと決意をあらたにしている。 皆様の今年の成功をお祈りしつつ・・・ (2015 初春) 



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