平成29年SMI雑感


9月 「子供たちの夢を磨いているンや!」
8月 ドラッカーのリトマス試験紙
7月 「働き方改革」の本質
6月 片手で卵を簡単に割る方法!?
5月 私には一年のセールス経験が10回あるのですよ!?
4月 久しぶりのベーシック・トレーニング
3月 『ACT AS IF』を人生に生かす
2月 SMIをやれば病気にならない?
1月 天を畏れ、天を敬い、堂々と生きる一年



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《平成29年9月》

  子供たちの夢を磨いているのや!

 7月のSMI雑感で、仕事を楽しむ方法を考えてみたい、と書いた。今月は楽しむための心構えとして重要な「使命感」について考えてみたいと思う。SMIのリーダーシッププログラムに、面白い逸話がある。仕事の本質を考える上で大いに参考になる。

 それは『その昔、石切場で三人の男が働いているところへ一人の旅人が通りかかって「何をしているのかね」と聞いた。という話しがあります。一人目の男は苛立たしげに「分からないかね。石を切っているのさ」と答えました。二人目の男に聞くと、「生計を立てるために働いているんだよ」と答えました。三人目の男に聞くとこの男はツルハシを置き、胸を張って言いました。「大聖堂を建てているんだ」』。(※EPPプログラム「個人生産性の効果的開発」より)という話しだ。

 この三人目の石工の上司は、正に先月このコーナーで書いた「人は求められるところに行き、敬し感謝されるとことにとどまる。」を実践してると考えられる。そして、この三番目の石工の特徴として考えられることは、@この石工は自主性と自発性を持って働いている。Aこの石工は「使命感」持って働いている。Bこの石工は仕事をゲーム化し、生きがいを持ってイキイキと楽しくて働いているであろうということだ。このゲーム化は、自主性・自発性をもって働く人の大きな特徴として表れてくる現象として捉えて良いことだ。また@の自主性・自発性は多くのリーダーがよく理解し、日々腐心されているテーマだ。問題はAの「使命感」の重要性に多くのリーダーが気づいていないことだ。

 「経営の神様」と言われた松下幸之助は、電球を作る工場に行ったとき、いかにもやる気のなさそうな従業員がいるとそばに行って、「君の仕事はええ仕事やなあ」と声をかけた。言われた人は、ただ電球を磨くだけの仕事のどこがいいのか、怪訝そうな顔をした。彼は言いました。「君の磨いたこの電球な、どこで光るか知っているか?」。「ある家で子供が夢中になって本を読んでいる。やがて日が沈み、外が暗くなると当然、室内も暗くなり、文字は見えなくなる。もし電球がなかったら、その子は本の続きを読むことができないだろう。でも、子供の頭上に電球が一つ灯ったら、本を読み続けることができる。『あんたは電球を磨いているのやないで、子供たちの夢を磨いているのや。子供たちの笑い声が聞こえんか』」と。

 新潟市の東区でボルトの製造工場を経営するW社長が、次のような体験を話しておられた。「ある女性が仕事が遅く困っていました。普通の人が1時間に80〜90個作るのに、その女性は50個ほどしか作れませんでした。そこでその女性に、『このボルトはソフトバンク社の、電波を中継する鉄塔を支えるボルトになるんです。非常に重要なボルトなんです』と伝えたところ、その女性の生産量が、翌日から70個に上がったんです。」

  誰もが人のため、世の中のためになりたいという善性を心の奥底に持っている。リーダーが信頼と期待の力によって、心のその部分に光を当てられると、誰もが強いモティベーションで無限にある潜在能力を発揮してくものだ。

 私もこのSMIビジネスを楽しみながら続けてこられたのも、多くのクライアントにそうした「使命感」を与えて頂いたからと感じている。SMIを採用し、やり続けた人の、「もし小杉さんとの出会いが無くSMIをやっていなかったら、こうした実績は上げられず、とうにうちの会社はなくなっていたと思います。出会いに本当に感謝しています。」「SMIを知り学び実践し、自分の可能性を信じられるようになり、人生の素晴らしさを実感しています」「事業を子供に引き継ぐのはもう無理かと悩んでいたのに、小杉さんとSMIとの出会いでスムーズにいき、今は子供の力を信じられるようになり、感謝しています」等々といった声に支えられてきたのだ。今もそうした言葉が、私にSMIにたいする強い信念を植え付けモティベーションとなっている。これからもこの使命を果たすべく、このビジネスを大いに楽しみながら、この職責を全うしていきたいと思っている。(小杉)2017/9/25

《平成29年8月》

ドラッカーのリトマス試験紙

 今、あらゆる業種が人手不足に陥っている。(※大企業は少し違うようだが・・・)私は益々、DSMプログラムにある「人は求められるところに行き、敬され感謝されるところに留まる」という言葉が重要になってきていると感じている。この言葉のような風土が出来上がっている組織においては、働き方改革もスムーズに進み、生産性も常に上がる仕組みになっているものだ。

 過日のモーニング・アカデミーで、長年SMIに取り組み物事の本質を深く理解し、実践している経営者M氏がしみじみと言っておられた。「私はSMIの人材育成の本質が理解できるまでは、従業員を駒として扱っていました。だから駄目なら次の人間(駒)を雇えばいいと思っていたんです。今思うと全く恥ずかしい限りです」と。
 確かにその会社は毎年、1年中求人をしておられたのを覚えている。しかし今は取引先からも“素晴らしい人達ですね”と言われるスタッフが定着している。それも正にM氏が「人は求められるところに行き、感謝されるところにとどまる」を良く理解し実践されてきた成果だ。

 では、この「求められるところ」、「認められるところ」は、どのように実践すれば良いのだろうか。

〈求められるところに行き〉
 先ずはリーダーがどんな人材を求めているかを明確にすることだ。「何となく人が欲しい」では、「何となく」の人が来てしまうか、まったく人が来ない、という状況に陥る。来た人も能力を発揮できず、すぐに辞めていくことになる。それから、リーダーが求めている人を明確にする以上に重要なことがもう一つある。それは、リーダーと社員がどういうセルフイメージを持って、どういう心構えで仕事に臨んでいるか、ということだ。これが決定打となる。集まってくる人材も不思議と現在会社にいる人と同じ心構えの人が集まるものだ。一言で言えば「類は友を呼ぶ」なのだが、これにはその言葉以上の意味がある。

 以前聞いた話だが、SMIを全社員で学んでいた建設会社で、実際にあった話しだ。その会社の現場の前を、通学のために毎日通る高校生がいた。その高校生は、嬉々として働くその現場作業員が気になっていた。何と楽しそうに働く人達なんだろうと。毎日、そんな思いで通っているうちに、どうしてもその会社で働きたいと思うようになった。翌年の春、高校生はその思いを実現させた。

〈敬し、感謝されるところに留まる〉
 日本の経営者や組織のリーダーに大きな影響を与えたドラッカーは、経営者と社員が良い関係にあるかどうかを端的に見る方法を説いている。それはドラッカーの即座のリトマス試験紙と言われている。

 それは「あなたが敬意をもって遇されているか、あなたは応援されているか、あなたが貢献していることを会社は知っているか」という三つの質問だ。この質問に対して、三つとも即座に「イエス」と答える社員は、当然辞める確率は低いだろうし、大いに会社に貢献することだろう。そしてドラッカーは説く「事業を成功させるには、社員が最高の仕事ができる環境を作らなければならない」と。

 第五代経団連会長で再建王とも言われた土光敏夫氏は「もっと部下に近づけ。声を掛けよ。盆栽でも一番良い肥やしは、持ち主が毎朝息を吹きかけることだ。」「・・・(リーダーには)部下の行動に気を配り、迷いがあればアドバイスし、困っていれば助けてやる、ためらっているときは励ますといった態度が必要だ。部下に近づき、声をかけるという行動、親身になり、思いやりをかけるという心がけが必要になる。」と言う。正にリーダーのそうした姿勢こそ、「敬し、感謝で見守る」と言うことの確実な実践法だ。

 働き方改革による生産性を考える上で、得てして、施設や労働時間といった目に見えるものにばかりいきがちだ。しかし目に見えない「心構え」や「風土」こそが鍵を握る。今一度「人は求められるところに行き、敬し感謝されるところにとどまる。」というマイヤーの言葉を通し、そうした点をじっくり考えてみたいものである。(小杉)2017/8/25

平成29年7月

「働き方改革」の本質

 今、人口減少や経済の構造的変化によって「働き方改革」が叫ばれている。過度な残業時間の問題等で過労死が頻発し、政府や識者は残業時間の数字の設定に躍起になっている。 しかし、問題の本質は、当然のことながら残業時間の長さにあるわけではない。残業時間を法律で規制したからといって解決する問題ではない。結局はそこで働く人の「心構え」がどう変化するかであり、やはり「心構えがすべて」なのだ。

 私も200社近くの人材育成に関わり、組織の生産性ということを考え続けてきた。生産性は、その組織の価値観と優先順位、スタッフのモティベーション、人間関係とコミュニケーション、そしてリーダーのリーダーシップ能力と生き方等が複雑に絡み合って決まる。

 特に、スタッフのモティベーションによる自主性と創造力が鍵となってくる。端的に言えばその組織に、SMIが提唱し続けてきたパーソナル・モティベーション(※自分で考え、自ら率先して行動し、結果を出し、責任をとる)を発揮しやすい空気(風土)があるかどうかだ。

 そうした風土がある組織では、スタッフがパーソナル・モティベーションを持つ人の最大の特徴である『独創力』を発揮するようになる。その結果アイデアがうまれ、どんな状況におかれても工夫するようになる。また健全なセルフ・イメージによる良き人間関係で、縦横のコミュニケーションがとれ、ロスや無駄がなくなり、生産性をどんどん上げていく。正にそうした状態を、周囲から見ていると、皆で仕事を楽しんでいるかのように見えるものだ。

 先日、NHKのアンコール番組「新日本紀行 西陣」を観ていたら、京都の西陣織の老舗で50年以上の職歴を重ねた女将さんが紹介されていた。その女将さんの笑顔と言葉が印象に残った。「喜んで、楽しみながら織った着物はすぐに客がつきます。いやだな、面白くないなと思い織ったものは、なかなかお客さんがつかないのです」。私はそれを聞いて、孔子の言葉を思い出した。 

 「子曰(いわ)く、之(これ)を知る者は之を好む者に如(し)かず、之を好む者はこれを楽しむ者に如かず」とある。
【通釈】「物事について、それを単に知っている者は、それを好む者には及ばない。しかし、それを好む者も、その物事をについて楽しむ者には及ばないのだ」

 SMIでも「成功は(苦しんで手にするものではなく・・・)ゲームの極みとしてやってくる」と説く。ゲームは楽しむものである。成功も楽しみながら手にするものだということだ。私のクライアントでも「ああ、この人は仕事を楽しんでいるな」という人が沢山おり、間違いなくそうした人は大きな成果を上げている。

 次回、八月のSMI雑感では、楽しみながら「働き方改革」を実現していく方法について考えてみたい。 (小杉)2017/7/30
平成29年6月

片手で『卵』を簡単に割る方法!?

 柏崎より十日町へ向かう途中、282号線沿いに『瀬替えの郷せんだ』という道の駅がある。過日、そこに立ち寄った。山菜汁が100円で振る舞われていた。食べていたら、その店の人が「この一味トウガラシをかけて食べると美味しいですよ」と言う。掛けて食べてみたらさっぱりした辛さでとても美味しい。「この一味トウガラシを作るおじさんは、作り方は人と同じなんですが、『美味しくなれ、辛くなれ』、『美味しくなれ、辛くなれ』と、何度も、何度もリズム良く声掛けをして作るんですよ。それが秘訣らしいですよ」と言う。成る程な、やっぱり言葉か。アファーメーションだなと思った。その話しにつられその一味トウガラシを三袋買った。

 この仕事を続け、多くの成功や失敗、そして人の成長を見させていただくにつけ、いつも言葉の力を考えさせられてきた。そして近頃は言葉を声にすることと、人間の潜在能力の関係が気になっている。

 昨年、SMIビジネス塾では、“論語”を学んだ。その論語も単に言葉の意味だけでなく、唱和し、その発した“オト”を聞く、その“オト”を体に修めていく、そのことがとても大切なことと知った。『本当は危ない論語』という本に、著者の加藤徹氏は「漢字はすべて1音節であり、かつ、すべて擬声語的である。『論語」は古代性の強い書物だ。その文章も、古代人の擬音感と密接不可分である。英訳や現代日本語訳で『論語』を読むと、何か物足りない。擬音感という決定的なスパイスが掛けるからである。日本人の先祖は、感覚的にこの秘密を知っていた。漢文の中のある漢字を、音読みで読むか、訓読みで読むか。しばしば擬音感によって決定された」と書いている。

 アファーメーションを作る上でも、このオノマトペ(擬声語)を活用した方が上手にできるし、効果も大きい。効果が大きいということは、それだけ潜在能力が発揮されるということだ。

 先日、妻とオノマトペの話しをしていたら、NHKの「朝いち」という番組でその効果が紹介されていたと聞いた。早速、インターネットで調べてみた。そこにはオノマトペによる能力発揮の事例がたくさん紹介されていた。

★跳び箱を跳ぶときはサーッ・タン・パッ・トン! 「サーッ(助走)」「タン(踏切)」「パッ(手をつく)」「トン(着地)」と言いながらやるとリズムがつき簡単に跳べるようになる。
(※これでクラス全員が跳び箱を跳べるようになった事例も紹介されていた)
★逆上がりの時は、「ギュッ(握る)」「ピタッ(体をつける)」「クルン(まわる)」です。(※多くの子供が逆上がりができるようになっていた)
★卵が片手で上手に割れるようになる言葉。「キュッ」と言いながら卵をしっかり掴み、「コンコンコン」と言いながら卵を叩き、「パッ」と言いながら片手割をしてみると・・・ (※全く片手割のできなかった主婦が、できるようになった)

というような事例によって、日常生活や運動、そして心の面においてもオノマトペは人間の潜在能力を発揮させる上で、大きな力があることが実感できる。

 それはSMIが「能力発揮の鍵」と提唱しているアファーメーションの力と重なり、オノマトぺがよりアファーメーションを強力なものにする。これからは先達が能力発揮の秘密と認識し、生かしていた、この「体から発する声」の力、オノパトペをアファーメーションのスパイスとして、大いに活用していきたいものだ。(小杉)2017/6/25

平成29年5月

 私には1年のセールズ経験が10回あるのですよ?

 過日、県外の自動車販売と整備業の経営者より、○○君を何とか変える方法はありませんかね、と相談を受けた。私ははっきりと言った。今までのやり方は絶対に変えたくないという○○さんを変えることは難しいでしょうね、と。「SMIプログラムは人を変えるプログラムですが、厳密に言うと、自分を変え、成長しようといる人の為のプログラムであり、自分を変えたくない人の為のものではありません。無駄になります」とお伝えした。これは『SMIは人を救うためのプログラムではありません。成功する資質・欲望を持った人が、より成功するためのプログラムです』というポール・J・マイヤーの言葉から得た私の結論でもあった。

 昨年ビジネス塾で学んだ孔子も「・・・憤せざれば啓せず非せざれば欲せず。・・・」と言って、自ら変わろう、成長しようと思わない人間に教えることはできないと説いた。

 成長とは変化を通じて成し遂げられるものだ。変化できない人が成長することはない。「強いものが生き残ったわけではない。また、賢いものが生き残ったわけでもない。変化できたものだけが生き残ったのだ」というダーウインの言葉は、変化(成長)することの重要性を端的に言った名言だ。
 ビジネス界における変化も、生物の変化とは比較にならない程速い。我々は日々変化していかなければ生き残れないのだ。自動車業界では、数年後には全ての車を、IOTでメーカーと繋いで、それぞれの車がどんな状況にあるか把握できるようになるという。そうすると自動車整備業界はどう変わっていくのだろうか。はっきり言えることは、そうしたことに対応できない自動車整備工場は淘汰される。また、変化できない社員も間違いなく淘汰される、ということだ。

 SMIプログラムに、変化(成長)できない人がどういう結末を迎えるかを、分かりやすく説明した実例がある。
『彼は、学校を卒業し、ただちに職業に就くために求人広告を見たところ、どの職業よりもセールズマンの求人が多いので、セールズマンになる決心をしました。
 いよいよ仕事が見つかり、興味と熱意に溢れて新しい人生のスタートを切りました。彼の最初の1年間は元気と活気に満ちたものでした。色々なことを発見し、様々なことを学び取りました。そして知識を増し、信念を強化することに努めたのです。やがて彼は自分の生計を立てていくために必要な知識と技術を、十分に身につけたと思い込むようになりました。
 会社の野球クラブに入ります。ゴルフも始めます。結婚をし、校外に家も買いました。近所の人達とチェスのクラブも作りました。いまや中堅セールズマンとなり、セールズの権威と認められ、新人にセールズに関する助言を与えるまでになったのです。更に高度のトレーニングや教育を受ける機会に恵まれますが、そのために割く時間もないし、その必要性も感じなくなっていました

 こういう状態が約10年間続き、そろそろピッチを上げ、もう少しお金とチャンスを持つ必要があると感じ始めました。今の会社にいたのでは、それができそうもないので、彼は辞めることにしました。そして新しく仕事を捜し始めたのです。今度は少々大きな望みを持ったわけです。現在、ローンと毎月支払わなければならない債務を抱えてはいますが、それを十分払っていけるだけの生活状態を維持しています。
 そこで彼は、ある雇い主の所へ行って言いました。「よろしいですか、私には10年のセールズ経験があるのですよ」。この言葉が問題なのです。彼が言わんとしているのは実はこういうことなのです。「よろしいですか、私には1年のセールズ経験が10回あるのですよ」。さあ、分かったでしょうか。この実例は私達に貴重な教訓を与えてくれてるではありませんか。彼は学ぶことをやめ、信じることをやめ、そして動機づけられることをやめたために、これまでやってきた仕事を放棄したのです。』(※SMIプログラムLesson1)
 多くの人がこのセールスマンと同じ生き方をし、変化による自己成長を放棄し、こんなはずでなかった、と言いながらため息の毎日を送ることとなる。

“この世界の唯一普遍の真理は、あらゆるものが変化するという事実だけだ”とSMIプログラムは繰り返し説く。SMIを学び、人間的成長をコミットメントした証として、これからも、この天がつくった“変化する”という成長の仕組みを大いに楽しみながら生きていきたいものである。(小杉)2017/5/25
平成29年4月

  久しぶりのベーシック・トレ−ニング

 5年振りに、4/17・4/18の東京本部のSMIベーシックトレーニングに参加した。今回は、昨年より本部のトレーナーに抜擢され、急成長されているT氏の話を聞くことも楽しみの一つだった。T氏は一流の人物との交流を通じ、セルフイメージを高める努力をしている。日本のSMIビジネスのカリスマ的存在であり、日本の本部の代表を務めたA氏とも、今も親交を続けている。また、スピードスケートでオリンピック銅メダリストとなり、現在は国会議員を務めている堀井学氏(SMIクライアント)の東京支部の支部長でもある。そしてT氏は現在世界でも最も実績を上げている九州のSMI代理店L社で3年間の修行を積んでこられた。

 今回のトレーニングはそうしたT氏の経験が活きていて、多くの学びを得ることができた。トレーニングでは「無私」「for you」「人の役に立つ」という言葉を繰り返しておられた。今、SMIビジネスで成功している人達は皆、そのことに徹している人達だ。中には自分の信じる組織や団体に寄付することを最優先にしている人も多いということだった。SMIビジネスの優績者は皆、SMI創立者、故ポール・マイヤーが常に言い続けていた「SMIモティベーターは与える人であり、人を助ける人であり、無私の人でなければなりません」を正に実践している人達なのだ。

 それと、T氏のクライアントでYさんという歯科医師の話も心に残った。このY先生は業界では大変有名な先生だ。モットーは「並の医師は臓器を治し、良い医師は患者を治すが、真の医師は世の中を治す」だ。難しい手術の依頼も多く、手術によっては何ヶ月待ちとのことだ。その先生がSMIプログラムを採用された後の before−afterがすごい!

 このY先生は手術や医院の経営や多くのことを全て一人でやろうとし、超多忙状況に陥っていた。全く自分の時間がほとんど持てない先生だった。ところが、感度の良いY先生はSMIプログラムを徹底的に学ぶことで変身していく。手術はあるレベルのものは、どんどん権限を委譲し任せた。業務も任せた。その結果、医院全体の診療報酬は2年で1.7倍となった。その上、Y先生が他の病院を観る余裕も生まれ、1ヶ月後に潰れるであろうという病院(※病床数300)をわずか半年で立て直した。今は20以上の病院より再建の相談がきていると言うことだ。それもSMIの行動計画によるところが大きかったという。

 Y先生はSMIによって自己を変革し、今はモットーである「・・・真の医師は世の中を治す」に邁進されておられる。こうしたクライアントがT氏を励まし、SMIビジネスへの信念をより強固にしていることは想像するに難くない。

 私も3月に、クライアントよりSMIに対する信念をより強固にする体験をさせて頂いた。一昨年の11月より、ガラス製品を製造するH社(本社・姫路市)の会津工場で、SMI社内塾を実施していた。そのサポートもあまり利益にとらわれず、正に「for you」の姿勢で塾生の成長に徹していた。だが、そのサポートを当方の健康等の事情により、3月いっぱいで退くことを決めていた。これはH社にとっては中途半端なサポートとなり、弊社のわがままと摂られても仕方がない状況でもあった。

 しかし、予期していないことが起こった。3月30日、サポート最終日に塾が終わり帰ろうとする私をディレクターが引き留めた。間もなく、今までの塾生17名全員が会議室に集まり、私に感謝状、記念品、花束を贈ってくれた。その感謝状には、「あなたは『SMI社内塾』開校以来、SMIプログラムを通じ、心構えが人生において如何に大切であるかを伝えて下さいました。ここに感謝の気持ちを込めて感謝状を贈ります。−塾生一同」とあった。そして記念撮影後に、皆さんで工場を後にする私を見送ってくれた。感動のひとときだった。これは、SMIのモティベーター冥利であり、SMIプログラムをきちんと学んだ人は、必ず変わるという確信をより深めてくれた。

 3月の「感謝状」、そして4月のSMIベーシック・トレーニングがあらためてSMIプログラムの素晴らしさ伝えてくれた。難しい時代にあって、いや難しい時代であればこそSMIの威力が発揮される。これからも使命感と誇りを持ってSMIビジネスに邁進しようと決意をあらたにしている。(小杉)2017/4/25
平成29年3月

   『ACT AS IF』を人生に生かす

  先月書いたようにACT AS IF(※未来を経験し、現実のように振る舞う)についてもう少し考えてみたい。SMI創立者ポール・J・マイヤーが27年前に来日し、全国縦断講演会を実施した。その時の講演テーマはFuture is now(※未来は今ここにある)で、あなたが目標をありありと鮮明にビジュアライズできたなら、未来は今すでにあなたの心の中にあり、あなたは今その未来を生きている、という内容だった。このマイヤーの言葉はAct as ifと重なる。
 
 先月もご紹介したように、今すぐ幸福になるなら、自分の幸福をイメージし、幸福な自分を振る舞うようにすることである。心構えが行動を変えることも事実だが、行動、態度を変えることで心構えがつくられることも真実だ。私も事が上手く運ばず、心が沈みがちの時ほど、胸を張り早足で歩く。そして声を大きめにし、笑顔を作って仕事に励むようにする。すると気づかないうちに沈んだ心はどこかに行き、やる気を取り戻している自分に気づく。正に「忙しい人は積極的である」状態に入っている。

 だいぶ前に聞いた話だが、ある巨大商社の社長になった人の話が強く印象に残っている。「私はこの会社に入社したときから、私が社長だったら、今会社に起きている問題をどう解決しているだろうか、といつも問いかけていました」と言っていた。この話はAct as ifの原理からすると、この人の中では入社したその時からその会社の社長だった、ということになる。

 クライアントで、長いお付き合いの会社の3代目がこの5月より社長となる。この方は2年前に父の会社に入社した。当初は、この方の学生時代を知っている皆から「大丈夫かな?とてもこの会社の社長としては無理だろう」と見られていた。しかし、この2年でそうした予想を覆し「この人なら今まで以上の会社をつくるかもしれないな」という所まで成長した。その方の成長を目の当たりにし、その方が10年程前にこの会社を継ぐと決意してからは「オレがこの会社の社長になったなら・・・」と、いつも自問していたことを知った。つまりAct as ifの原理からすると、この方も既に十年前からこの会社の社長だったのだ。他の社員と比較にならない速さで成長したこともよくうなずけた。

 今、SMIビジネス塾では「SMIイズム」+「人を動かす」を、クライアント皆さんと楽しく学んでいる。この名著「人を動かす」(著者デール・カーネギー)にもよくこのAct as ifの活用例が紹介されている。今月の学びの中に、紳士的にそして品性ある生き方に繋がる文章があった。

「家から出るときは、いつでもあごを引いて頭を真っ直ぐに立て、できる限り大きく呼吸をすること。日光を吸い込むのだ。友人には笑顔を持って接し、握手には心を込める。誤解される心配などはせず、敵のことに心をわずらわさない。やりたいことをしっかりと心の中で決める。そしてまっしぐらに目標に向かって突進する。大きな素晴らしいことをやり遂げたいと考え、それを絶えず念頭に置く。すると、月日の経つに従って、いつの間にか、念願を達成するのに必要な機会が自分の手の中に握られていることに気がつくだろう。あたかも珊瑚虫が潮流から養分を摂取するようなものである。また、有能で真面目で、他人の役に立つ人物になることを心掛け、それを常に忘れないでいる。すると、日の経つに従ってそのような人物になっていく。・・・心の働きは絶妙なものである。正しい精神状態、すなわち勇気、率直、明朗さを常に持ち続けること。正しい精神状態は優れた想像力を備えている。全ての物事は願望から生まれ、心からの願いは全て叶えられる。人間は、心掛けた通りになるものである。あごを引いて頭を真っ直ぐに立てよう。神となるために前段階・・・それが人間なのだ。」エルバート・ハバード

 Act as ifの原理を活用し、上記のようなセルフイメージを作り上げていったなら、必ずや一角の人物になることは間違いない。この、神が与えてくれた想像力を強力に生かしていく原理、Act as ifを今後も人生のあらゆる分野で、大いに活用していきたいもだ。
(小杉)平成29年3月25日

平成29年2月

 SMIをやれば病気にならない!?

 先日、最近SMIを学びはじめた経営者が、あるSMIユーザーに「SMIをやっていて体調が悪い、病気になる等ということはおかしなことで、SMIをちゃんとやっていない証拠だ」と言われたのですが、小杉さんはどう思われますか?と聞いてこられた。

 そう言ったSMIユーザーは我が社のクライアントではないのだが、そうした言い方は大きな誤解を招くし、明らかに捉え方を間違えている。SMIをやったから問題が起きなくなるということもないし、病気にならないこともない。もちろんSMIによって問題を未然に防いだり、またSMIの人生6分野の健康面によって、目標を立て健康になり、若返ったという人も多くいる。

 私は、SMIの学びを一言で言えば「成功者のものごとに対する受けとめ方を学ぶこと」と考えている。それをSMI創立者のポール・J・マイヤーはもっと端的に『成功(失敗)とは心の状態なのです』と言った。また受けとめ方の重要性を「あなたの真価は、他の人があなたに何を成すかによって評価されるのではなく、他の人があなたになしたことに対して、あなたがどう反応するかによって示されるのです」(※DPMプログラムレッスン4)とも表現している。
 つまり、人間の価値は何を獲得したかどういう状況にあるかよりも、病気になったとき、問題にぶつかったとき、またはチャンスに巡り会ったとき、それにどう反応し、どう受けとめ解決し、人生の糧とし、価値ある人生にしていくかだ、と言っている。

 世界的な名著「人を動かす」の著者デール・カーネギーは「人は誰もが幸福を求める。その幸福を必ず見つける方法が一つある。それは自分の気の持ち方を工夫することだ。幸福は外的条件で得られるものではなく、自分の気の持ち方一つで決まるのだ」と言った。そしてリンカーンの「人は幸福になろうとする決心の強さに応じて幸福になれるものだ」という言葉を引きながら、次の体験談を紹介している。

「先日私はこの言葉を裏付ける生きた実例を目撃した。ニューヨークのロング・アイランドの駅の階段を昇っているとき、私のすぐ前を3、40人の足の不自由な少年達が、松葉杖を頼りに悪戦苦闘しながら階段を昇っていた。付き添いの人に担いでもらっている少年もいた。私は、その少年達が嬉々とした様子を見せていることにびっくりした。付き添いの一人に聞いてみるとこう答えた・・・
『そうです、一生身体が不自由になったと分かると、子供達は、最初ひどいショックを受けますが、そのうちに、ショックが薄れて、たいていは自分の運命を諦め、ついには普通の子供達よりもかえって快活になります』
 私はこの少年達に頭の下がる思いがした。彼らは、私に一生忘れえぬ教訓を与えてくれたのだ。」

 最後の「・・・彼らは、私に一生忘れえぬ教訓を与えてくれたのだ」という言葉が、この体験がカーネギーにとっていかに大きなことだったかを物語っている。そして、カーネギーは、その幸福に直ちになれる確実な方法として、形(行動・態度)から入ることを勧めている。これは人間の幸福を追求し続け、その結論を名著「幸福論」で、「悲しいから涙するのではない、涙するから悲しくなるのだ。うまくいったから楽しくなるのではない、楽しんでいるからうまくいくのだ」と表現した、フランスの思想家エミール・アランと全く同じものだ。

 そして、この原則はSMIイズムとも重なる、SMIプログラムではこの考えを伝えるために多くのページを割いている。特に実践プログラムの「心構えと行動=魔法のペア」というレッスンで詳しく紹介されている。次回(3月)は、その幸福になるための端的な方法「Act as if」(※未来を経験し、現実のように振る舞う)について書いてみたい。
(小杉)平成29年2月25日

平成29年1月

天を畏れ、天を敬い、堂々と生きる一年に

 明けましておめでとうございます。
今年もクライアントの皆様と共に学び、共に成長できることを楽しみに致しております。

 ★「天」が「世界」という言葉に変わった時代
 昨年、私の身の回りで起きた一番大きな出来事とは、と考えてみると、深く関わって共に学ばせて頂いているI社で起きた事件だ。時代が変わってしまった、人間が変わってしまった、この「変わってしまった」という言葉は人間が変質してしまったという意味だ。
 その会社へ務めていた経理担当の女性が長年に亘り不正をし、その罪を全部会社と社長個人に負わせようとした事件だった。私も15年以上関わってきて、人も状況も経緯も、良く分かっていたのでショックだった。長年のビジネス活動で業務上横領等は良く見てきた。だから、そうしたことではあまり驚かないのだが、その女性は入社の経緯からも、大変恩のある会社と社長を裏切る行為で「恩を仇で」返した。そして、その女性にはバックがいて、あまりにも巧妙な手口の為、刑事告訴は難しいとのことだった。正に事実は小説より寄なりだ。

 私はリーダー陣が集まった席でお伝えした。「天を相手として生きましょう。『天網恢々疎にして漏らさず』と言います。天は絶対に見逃しません。必ず彼女が全てを背負うことになりますから。天を相手とし淡々と仕事を続けましょう」と。そうだなと感じとってくれたくれた人、首をかしげる人と様々だ。しかし概ね納得して下さったことが伝わってきて嬉しかった。それはその若いリーダー達の心の中に、まだ「天」という言葉が生きていると感じたからだ。

 私の好きな批評家小林秀雄は、「我々は『天」という言葉を『世界』という言葉に変えてしまった時代に生きている」と言い「『天』という言葉が人の心から失われるほどに世は乱れていくというのはあまりに当たり前のことのように思われる。天という言葉が死んで、代わりに自由(責任を伴わない自由)という言葉が見つかった」とも書いている。またその主な原因は科学主義的世界観であろうと指摘していた。

★昔の日本人は「天」をモノサシとして生きていた
 私は小さい頃、両親や近所の大人に、「スッケ(※)なことやると天罰が当たろぞ」(※十日町弁「そんな」)と言われ育った。その言葉を聞き、自分の行為が、子供のため法律や道徳という観念はなかったが、人間としてやってはいけないことなんだろうと幼心に感じていたものだ。
 昔の日本人は多かれ少なかれ、そうした「天」を意識しなさいという教育を受け、それに沿う生活をしていたものだ。
「敬天愛人」を信条とした明治維新の立役者、西郷隆盛は、「天の声」だけを聞き、生きようとした人だと言われる。そして西郷はそれが、人生のテーマ「無私」に至る最良の道と考えていた。

★「天」を畏れ、「天」を敬し、堂々と生きる
 孔子も天を相手として生きていた。論語憲問篇に「子曰く、我を知る者なきかなと。子貢曰く、何ぞそれ子を知る者なしとなすやと。子曰く、天をも怨みず、人をも尤めず、下学して上達す。我を知る者はそれ天か」という章句がある。【通釈】「誰も私を知ってくれない」と孔子が呟いたら、弟子の子貢が「先生を知らない者などいませんよ」と言った。孔子は「名が知れていることと、理解されていることは別だ。天を怨まず、人を咎めず、地道に努力して学問を究めたわたしの努力を理解してくれるのは、天だけだろう」と解説している。
 そして、SMI創立者ポール・J・マイヤーは「進んで神(天)を敬いなさい。あなたは神(天)より生を授かったのです。あなたの最良のものを神(天)にお返ししなさい」(※SMI・DPMプログラムLessonn15より)とやはり人智を超えたもの「天」をきちんと捉えておくことの重要性を説いている。

 現代は、小林秀雄が指摘した通り科学主義的世界観によって「天」という言葉を失ってしまった。しかし、このSMI雑感で何度も書かせて頂いているように、SMI(普遍性)に触れ続け、古典(伝統)を素読し、コツコツと実践を積み重ねていけば、心身に「天」は蘇り、西郷や孔子のように堂々と人生をおくることができます。
 そしてその善行は、「天」に通じ、ポール・J・マイヤーが言う「魂の羊皮紙」に記録されることとなると、私は思っている。 (小杉)
                       平成29年 初春

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